AFCチャンピオンズリーグ(ACL)をグループHで戦うガンバ大阪は、7月1日の第3戦で、チェンライ・ユナイテッド(タイ)に終了間際に追いつかれて、2試合連続ドローに終わった。松波正信監督はしかし、成功イメージを頭に描いて逆襲を誓う。

上写真=松波正信監督はダメージの大きい引き分けの借りを、チェンライとの連戦となる第4戦に返すつもりだ(写真◎ 2021 Asian Football Confederation)

倉田ボランチ起用で期待した流動性

「ガンバ大阪ACLバージョン」は、第3戦のチェンライ・ユナイテッド(タイ)戦で明かされた。前節から10人を入れ替えたチームにあって、キャプテンマークを巻いた倉田秋が務めたのはボランチ。3-4-2-1システムの中で最終ラインの前に山本悠樹と並んで、チームのコントロールタワーになった。

 松波正信監督は「トレーニングマッチで試してみて良かった」とコンバート。いつもよりも一列後ろに配置する効果を、こう説明する。

「運動量が多いですし、ボールを持てて失わない選手なので、後ろでゲームを作ったり、守備のところはスピード感があります。少し後ろから、前に入っていくことを期待しています」

 ボランチでボールを触ることによってオープンに持って、広い視野から気の利いたパスを配ることができるのは魅力的。23分には自らボールをさばいて起点になり、山本のパスが右サイドの裏を取る間に逆サイドからゴール前に進入し、小野裕二のセンタリングにダイビングヘッドで合わせている。シュートは左に流れてしまうが、まさに松波監督の意図したプレーぶりだった。

「ああいうところから前にも行けますし、流動的にポジションが変わって飛び出せました。ああいう形はどのポジションに入ってもシュウには求めていきたい」

 47分にレアンドロ・ペレイラが決めたゴールを守って逃げ切り目前だった試合はしかし、痛恨の引き分けに終わる。終了直前にまさかの同点弾を食らったのだ。

「本当に勝たなければいけない試合だったので悔しいし、前半のうちに決定機で取れなかったのが、こういう試合になった」

 倉田はそう話して唇をかんだ。

 松波監督は一夜明けて敗戦の意味を改めて見つめ直した。

「昨日の引き分けは、最後に取られたことはダメージも大きいと思いますけど、ここですべてが崩れてしまうことはしてはいけません。ここまでに積み重ねたものがたくさんありますし、ここでどう踏ん張るか、もう一度やっていきたい」

 ショックが強いほど、その次が試される。7月4日の第4戦も、相手はチェンライだ。

「3試合で積み上げたいいこともあります。それがこの1試合で崩れることはない」

 成功イメージを描きながら、次こそきっちりたたいてみせる。


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