2021年7月1日、AFCチャンピオンズリーグ(ACL)のグループHのグループステージ第3節が行なわれ、ガンバ大阪はチェンライ・ユナイテッドと対戦した。後半早々にレアンドロ・ペレイラのゴールで先制したが、勝利目前で同点ゴールを浴びて勝ち点3を逃してしまった。

上写真=キャプテンマークを巻き、ボランチとして先発した倉田秋(写真◎2021 Asian Football Confederation)

■2021年7月1日 ACL・H組GS第3節(@ブニョドコル・スタジアム/無観客)
チェンライ・U 1-1 G大阪
得点:(チ)ビル
   (G)レアンドロ・ペレイラ

・チェンライ・Uメンバー:GKアピラック・ウォラウォン、DFシンナパット・リーオ(70分:フェリペ・アモリム)、ブリンネル、タナサック・スリサイ、MFワサン・ホムサン、ナッタウット・ジャロエンブート(46分:ソムキッド・チャムナーンシルプ)、ピティワット・スクジッタムマクル(83分:ジョナタ・ヴェルズーラ)、サヌクラン・ティンジョム(70分:パラドン・パッタポン)、シワコーン ティアトラクル、エカニト・パンヤ(83分:アカラウィン・サワディ)、FWビル

・G大阪メンバー:GK石川慧、DF佐藤瑶大、キム・ヨングォン、菅沼駿哉、MF塚元大(83分:井手口陽介)、山本悠樹、倉田秋、黒川圭介(70分:小野瀬康介)、小野裕二(35分:一美和成)、ウェリントン・シウバ(70分:奥野耕平)、FWレアンドロ・ペレイラ(83分:パトリック)

「もう勝つしかない」

 松波正信監督は、中2日で迎えるチェンライ・U戦に、前節と実に先発10人を入れ替えて試合に臨んだ。韓国代表の活動があり、1試合目に出場できなかったキム・ヨングウォンのみが先発。1節、2節と続けた先発した選手を休ませ、フレッシュな選手でメンバーを組んだ格好となった。

 立ち上がりから、チャンスをつかんだのはG大阪だ。パスをつなぎ、押し込んでゲームを進めていく。小野が早々にチャンスをつかむなど、試合直後に失点した前節の全北現代戦とは打って変わって集中して試合に入った。

 ポゼッションも球際の攻防もセカンドボールの回収でも上回り、前半はG大阪がいいリズムでプレーした。しかし、最後の局面のプレーに精度を欠き、ゴールを生むことができない。20分過ぎにクロスに飛び込んだ倉田のヘッド、黒川の左足などボックス内で決定機をつかんだものの、ネットを揺らせなかった。35分にはそれまで鋭い動きで攻撃をけん引していた小野が左足を痛めて一美と交代。プラン変更を余儀なくされたが、G大阪は後半開始直後に、待望の1点をもぎ取った。

 右サイドを抜け出した一美が入れたクロスが一度は相手DFにクリアされたが、セカンドボールを回収して、再び右サイドに残っていた一美にボールが渡る。するとサポートに来た佐藤に戻し、佐藤はダイレクトで相手守備陣の背後にクロスを送った。そこに反応したのはL・ペレイラ。左足を伸ばしてボールに触り、見事に先制点を記録した。

 リードを奪ったG大阪は、その後も攻撃を手を緩めることなく、2点目を取りにいった。しかし、決定的な形をなかなかつくれず、70分を過ぎたあたりから徐々にチェンライ・Uも攻めの形を作り始めた。ボールへのアプローチが鋭さを増し、G大阪にとっては苦しい時間となった。それでも集中した守備で相手の攻撃を跳ね返していたが、4分と示されていたアディショナルタイムにG大阪にとっては痛恨の、チェンライ・Uにとっては待望の瞬間が訪れる。

 90+5分。相手のスローインからだった。右サイドから上げられたクロスはキム・ヨングォンがしっかり跳ね返したものの、クリアボールをシワコーンにダイレクトでボックス内へ送られた。キム・ヨングォンが反応したが、ボールは不運にも相手のエース、ビルの前にこぼれてしまった。GK石川も反応できず。直後に試合終了の笛。G大阪はつかみかけていた勝利を、最後の最後で逃してしまった。

「本当に勝たなければいけない試合だったので悔しいし、前半のうちに決定機があった中で点が取れなかったのが、こういう試合になったと思うので、そこはみんなで反省して、また次、一緒の相手とすぐ試合があるので準備したい。もう勝つしかない」

 キャプテンマークを巻いてこの試合に臨んでいた倉田は、悔しさをにじませながらも、中2日で再び対戦するチェンライ・U戦に目を向けた。

 これでG大阪は1勝2分けとなり、グループHの2位に後退。全北現代はタンピネスに9-0で勝利を飾っており、得失点差で大きく差をつけられることにもなった。倉田が言う通り、「もう勝つしかない」。


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