6月19日の明治安田生命J1リーグ第18節で横浜FCに1-0で辛勝したFC東京。決勝点はブラジル人トリオで作って決めたものだった。彼らの復調に加え、左サイドバックでバングーナガンデ佳史扶という新星が生き生きとプレーして、長谷川健太監督も次のステップへ向かっていく。

上写真=長谷川健太監督が若手に託す信頼は温かい。バングーナガンデ佳史扶の成長に目を細めた(写真提供◎FC東京)

「よくそこまでプレーしてくれました」

 FC東京のブラジル人トリオは、やはり脅威的だ。6月19日のJ1第18節横浜FC戦で生まれた31分の決勝ゴールは、3人で決めきったものだった。アダイウトンがセカンドボールを拾ってレアンドロ、ディエゴ・オリヴェイラと渡って、最後はアダイウトンがゴール前に潜り込んでフィニッシュ。この1点を守り切る形で勝ち点3をもぎ取った。

 先発から3人を並べたのは今季初めてで、きっちり結果を残すのはさすがだが、そこにプラスアルファがほしいのも事実。横浜FC戦でも追加点を決めていればもっと余裕を持って試合を運べただろう。

「ブラジル人だけで完結するところもありますが、そこに日本人選手が1人でも2人でも多く絡み合っていくと相手には抑えづらいと思います。そこにしっかりと関わってほしい」

 長谷川健太監督は周囲の選手たちにそう要求していく。横浜FC戦でその可能性を示したのが、今季リーグ戦初出場で初先発となったバングーナガンデ佳史扶だろう。19歳の左利きの左サイドバック。U-20日本代表候補がいよいよ青赤のトップチームで存在感を示し始めた。長谷川監督も「自分で自分の殻を少しずつ破っていった」と成長に目を細める。

「ルヴァンカップでも出場機会があって、プレーオフステージの第1戦、第2戦とも素晴らしい活躍でした。積極的にクロスに行きますし、攻撃に関わるところが良くなっています。ビルドアップのところでのロストも減ってきたのがよくなってきた要因で、守備でも成長していますので、今後の活躍に期待しています」

 長谷川監督は横浜FC戦では日本代表から戻ってきた同じ左サイドバックの小川諒也をベンチにとどめておいてまで、起用している。バングーナガンデはそれを意気に感じたのか、左サイドでアダイウトンとの縦のコンビで何度もチャンスを作っていった。長谷川監督は小川を後半から投入したものの、左ではなく右サイドバックだったことも、バングーナガンデへの信頼の証になる。84分までプレーさせて「よくそこまでプレーしてくれましたし、高さを加える必要があったからで、悪くて代えたわけではありません」と高く評価した。

 ブラジル人トリオの復調と新星の登場。FC東京に明るい材料が揃ってきた。


This article is a sponsored article by
''.