徳島ヴォルティスDF岸本武流が、サンフレッチェ広島戦で鮮やかなカウンターから決勝ゴールを挙げた。数的優位を作り出したフリーランニング、冷静に相手GKを破ったフィニッシュなどについて語っている。

上写真=徳島のファン・サポーターが多数詰めかけたゴール裏スタンド前で岸本が会心の表情!(写真◎J.LEAGUE)

■2021年5月15日 J1リーグ第14節(@Eスタ:観衆3,190人)
広島 0-1 徳島
 (広)なし
 (徳)岸本武流

リーグ戦の連敗を4で止める

「垣田にパスしたときに(広島の)後ろの枚数が少なかったので、僕が走ったらチャンスになると思った。体にムチを打って走りました(笑)」

 試合後のオンライン会見で、ゴールへの攻撃が始まったシーンを笑顔で振り返った。スコアレスで迎えた63分、徳島の決勝点は鮮やかなカウンターから生まれた。

 右SBの岸本が自陣で他の選手と挟み込んで広島MF森島司からボールを奪い、広島MF青山敏弘のタックルに当たらないように浮かせたパスで前線のFW垣田裕暉へ。徳島はFW宮代大聖も残っており、広島のDFと2対2の状況になっていた。岸本が一気に加速するフリーランニングで右サイドを駆け上がると、3対2の数的優位となり、垣田からパスを受けてゴールへと迫る。

 エリア内に入った岸本は「横に大聖がいましたが、ゴールキーパーと1対1だと思ったので、自分が決めるという気持ちだった」と振り返った。最後は広島GK大迫敬介が詰めてきた瞬間、チップキックで頭上を抜く見事なフィニッシュ。FW出身らしい巧みなシュートでネットを揺らし、「しっかりゴールキーパーを見て、落ち着いて決めることができた」と満足げに語った。

 前半から高い位置を取って攻撃の機会をうかがったが、思うようにいかず、相手に多くのチャンスを作られた。「もっと高い位置を取れて、僕のところから攻めることができればよかったですが、相手もしっかりケアしていた」という状況で我慢のプレーを強いられたが、先制後のピンチもしのいだ徳島は、リーグ戦の連敗を4でストップ。ダニエル・ポヤトス監督の来日後に連敗が始まっていただけに、岸本も「監督も来てから勝てていなくて、苦しかったと思う。監督にも、チーム全体にも自信になる3ポイント」と喜んだ。

 過去5戦全敗だった広島を敵地で下して初勝利を挙げ、「これからもっと勝ち点を積み上げて、良いチーム状態をみんなで作り上げていければ」ときっぱり。もっと良くなっていく手応えを感じるか、との質問に「もっと良くなって…いきます!」と最高の笑顔を浮かべた。

現地取材◎石倉利英 写真◎J.LEAGUE


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