明治安田生命J1リーグ第12節で5月4日、名古屋グランパスは敵地に乗り込んで川崎フロンターレと対戦した。2試合連続となった1位と2位の対決で、これが第2戦だったがまたも名古屋が敗れることになった。2試合合計で7失点の責任を痛感する中谷進之介は、負けを認めた上で立ち上がる。

上写真=川崎Fとの連戦初戦は出場がなかった中谷進之介。第2戦にかけたが、悔しさをかみ締めた(写真◎小山真司)

■2021年5月4日 明治安田生命J1リーグ第12節(@等々力/観衆4,954人)
川崎F 3-2 名古屋
得点:(川)ジェジエウ、山根視来、オウンゴール
   (名)稲垣祥、マテウス

「やっぱりセットプレーですよね」

 名古屋グランパス2-7川崎フロンターレ。2試合合計で言えば、そういうことになる。

「2試合で7失点しているわけですから、無失点試合を積み上げたことが通用しなかった。レベルがまだまだ足りないということです。特徴がそこ(堅い守備)にあるのに7失点したのは、守備者として責任を感じています」

 名古屋のセンターバック、中谷進之介は潔く認めた。

 川崎Fとの2試合連続頂上決戦で、4月29日の第1戦はベンチ入りしたが出場はなし。この2戦目で先発復帰したものの、CKからジェジエウに先制され、右サイドを突破されて中央でフリーにしてしまった山根視来に決められ、さらにはオウンゴールと3点を失う羽目に。ここから反撃して2点は取り返したものの、届かなかった。

「前回と違うところで、前から圧力をかけて後ろに人を置かないようにしようと話していて、向こうも嫌がったと思います。全体的に悪くはなかったと思いますけど、やっぱりセットプレーですよね。あそこで崩れたし、2失点目は鳥栖戦と同じようなやられた方で、やれることはあったと思います」

 前の試合もCKから3点目を取られて、今回も。1-2で今季初黒星を喫した第10節のサガン鳥栖戦の最初の失点が、右サイドを破られてからのセンタリングで決められた、今回と似たようなパターン。同じことを繰り返してしまうことが悔しい。

 ビルドアップでは工夫を加えていて、「三笘選手が僕のところに出てくるので、直接(右サイドバックの)成瀬(竣平)につけられなくても、アンカー脇に降りてきた(前田)直輝とか、手前の(稲垣)祥くんを使って解放していって、そこからの攻撃は前半は特にスムーズだったと思います。森下(龍矢)が入ってからはまた違う特徴が出て裏に速くなりましたけど、攻撃ではそういうところをを狙っていました」

 実際に、73分に決まった追撃の1点目はセカンドボールを右に展開してマテウスがキープする間に、森下が外からロングダッシュ。マイナスの折り返しを稲垣が得意のミドルシュートを決めている。だが、それでも連敗してしまった。

「本当に悔しいですし、同じ相手に負けるのはあってはいけないことです。切り替えるよりも、振り返ってしっかりとやるべきことを見つめ直すというか、チームとしてどう攻撃して守備するかを合わせる作業が必要だと思います」

 これで川崎Fとは9ポイント差をつけられたが、リーグはまだ序盤。あきらめるには早い。直接対決はもうないが、ここから先も名古屋は負けるわけにはいかない。リーグの火を消さないためにも。

取材◎平澤大輔 写真◎小山真司


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