2021年5月1日、明治安田生命J1リーグ第12節が開催された。味の素スタジアムでは、FC東京と横浜F・マリノスが対戦。敵地に乗り込んだ横浜FMはオナイウ阿道が先制、加点、ダメ押しとなるゴールを集めてハットトリックを達成。勝ち点3を積み上げた。対するFC東京は良いところなくリーグ4連敗。ホームで悔しい敗戦となった。

上写真=この日はエウベル(右)とオナイウ阿道(左から2人目)のホットラインが開通。オナイウのハットトリックで横浜FMが快勝した(写真◎J.LEAGUE)

■2021年5月1日 明治安田生命J1リーグ第12節(@味の素ス/リモートマッチ)
FC東京 0-3 横浜FM
得点:(横)オナイウ阿道3

・FC東京メンバー:GK波多野豪、DF内田宅哉(3分:蓮川壮大)、渡辺剛、ジョアン・オマリ(55分:青木拓矢)、小川諒也、MF東慶悟(55分:三田啓貴)、森重真人、安部柊斗、FW田川亨介(55分:アダイウトン)、FWディエゴ・オリヴェイラ(75分:レアンドロ)、永井謙佑

・横浜FMメンバー:GK高丘陽平、DF松原健、チアゴ・マルチンス、畠中槙之輔、ティーラトン、MF喜田拓也、扇原貴宏(81分:渡辺 皓太)、マルコス・ジュニオール(73分:天野純)、FWエウベル(90+1分:小池龍太)、オナイウ阿道(81分:レオ・セアラ)、前田大然(81分:水沼宏太)

エウベルとオナイウ阿道のホットライン開通!

鮮やかな先制点だった。右CBのチアゴ・マルチンスが右ワイドに張るエウベルへ展開し、今季加入のアタッカーはすぐさま内側に進出していた右サイドバックの松原とのワンツーを選択。一気に縦に抜け出すと、カバーに来た左CBのオマリとも入れ替わって右からエリア内に進入する。中をしっかり確認し、ゴール前に低く速いクロスを供給すると、最後はフリーになっていたオナイウ阿道がきっちりゴールに押し込んだ。

 開始8分で欲しかった先制ゴールを挙げた横浜FMはその後も、優位にゲームを進めていく。対するFC東京は右サイドバックの内田が開始早々の3分に肩を痛めて交代を余儀なくされる誤算があったものの、攻めの形をなかなかつくれない時間が続いた。セットプレーの機に何度かゴールに迫ったものの、ネットを揺らすことができず、横浜FM1点リードのまま、最初の45分が終わる。

 迎えた後半、次の1点を挙げたのもまた、アウェーの横浜FMだった。52分、自陣で守備から攻撃に転じると、縦パスに反応したエウベルが右サイドで一気に持ち上がる。中央を見つつ右からクロスを入れる。並走する小川の足に当たったボールは、またもゴール前で待っていたオナイウ阿道の元へ。1点目と同じようなホットラインを開通させて、追加点を挙げることに成功した。

 さらに、である。61分にはオナイウ阿道がJ1で初めてハットトリックを達成してみせる。森重のパスを松原が右サイドでインターセプト。そこからマルコス・Jにつなぎ、左にポジションを移していたエウベルへ。シュートは一度GKに弾かれたが、跳ね返りをオナイウ阿道がしっかり蹴り込んだ。直前に3枚替えで流れを変える決断を下していたFC東京を突き放すダメ押し点になった。

 プレスの強度、切り替えの早さ、スペースへの走り込みや裏を狙う動き出し。そしてフォローとカバーの意識。さらには、決め切る力。ゲーム展開の中でFC東京の打つ手が無くなっていった面もあるが、この日の横浜FMはすべての面で上回っていた。まさに出色の出来栄え。結局試合はそのまま横浜FMの3-0で決着した。

「良いゲームができました。全体でハードワークをし、しっかり相手にプレッシャーもかけられた。もっともっとゴールを奪うチャンスもあった中で、一番大事だったのは自分たちのサッカーを続けていくこと。開幕戦(川崎F戦)を除いて、本当に順調に来ている。まだまだ階段をのぼっていく途中ですが、続けてやっていきたい」

 ポステコグルー監督は狙いを実践し、しっかり内容と結果を結びつけた選手たちを評価した。これで横浜FMはリーグ戦10戦無敗。ルヴァンカップも含めた直近の5試合で16ゴールと圧倒的な破壊力を示している。対照的にFC東京はこの日の結果でリーグ4連敗。今季のリーグ戦12試合のうち、この日も含めて実に9試合で先制を許しており、失点が止まらない。長谷川健太監督は「十分に警戒して試合に臨んだ」とゲームを振り返ったが、最初の失点からペースをつかめないまま、敗れることになってしまった。

取材◎佐藤 景


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