8勝2分けで2位につける名古屋グランパスが、次に迎えるのはサガン鳥栖。こちらもハードワークからの堅守が特徴だから、似たようなスタイルの激突ということになる。名古屋のマッシモ・フィッカデンティ監督はそれを「すべてが表と裏」と表現する。勝つのはどちらだ?

上写真=厳しい守備とスキを突く攻撃で8勝2分け。フィッカデンティ監督率いる名古屋は川崎Fに食らいつく(写真◎J.LEAGUE)

「勝つために何をするかです」

 J1第10節で、2位の名古屋グランパスが5位のサガン鳥栖を迎える注目の一戦が、4月18日に行われる。名古屋のマッシモ・フィッカデンティ監督いわく「似たところがある」チーム同士の上位決戦だ。

「攻撃的とか守備的というだけではなく、サッカーにはそれ以外の要素があります。だから何かに偏った見方をしてはいけないと思います」としつつ、名古屋と鳥栖の共通点を挙げている。

「鳥栖も我々も、ゴール前でなるべく難しいシチュエーションで守らななければいけないような場面を少なくしています。ボールを持った選手に必ず圧を与えて、あまりいい形で最終的にゴール前の形を作らせていません。ディフェンダーが守りやすい、難易度が高くないシチュエーションを作るということです。高いところからどんどん奪いにいって、あまりゴール前でのシーンを作らせていないところにポイントがあると思います」

 守備の哲学において近しいところに位置しているという印象で、そうなれば1点をシビアに守って奪う展開になることも予想される。ポイントになりそうなのは「見る」だろうか。

「いつも同じことを言うことになりますが、勝つために何をするかです。どんな相手に対してどうやって勝つか。鳥栖も名古屋も一人で20点を取れるようなフォワードがいるチームではないですから、何をベースに戦うのか。誰が点を取ってもおかしくないですし、何かの形にはめ込んで毎回同じ試合にするというよりも、どういう試合になるかを見て、高いところからいくのかある程度受ける形にするのか。そういう順応する能力は、お互いに高いと思います」

 刻一刻と変わる状況をしっかり見極めて、柔軟に対応しつつ、最後には勝つために最善の策を取る。それをフィッカデンティ監督は印象的なフレーズで表現する。

「すべてが表と裏になってくるでしょう」

 名古屋の表が鳥栖の裏で、鳥栖の表が名古屋の裏。似た者同士の対戦だけに、90分間、いっときも目が離せないような、お互いを見合う神経戦になりそうだ。


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