浦和レッズの関根貴大は、11日の徳島ヴォルティス戦(J1リーグ第9節)で今季初ゴールを記録した。これが貴重な決勝点となり、チームも今季初の3連勝。勝利の立役者は、あらためて個人目標を口にし、さらなる飛躍を誓った。

上写真=徳島戦で決勝ゴールをスコアした関根貴大(写真◎J.LEAGUE)

■2021年4月11日 明治安田生命J1リーグ第9節(@埼スタ/観衆9,972人)
浦和 1-0 徳島
得点:(浦)関根貴大

「取り消されないと思ったので素直に喜べた」

 今回は物言いをつけようがなかった。4月3日の鹿島アントラーズ戦で幻のゴールスコアラーとなった関根貴大は、笑いながら決勝点を振り返っていた。

「取り消されることがないと思ったので、素直に喜べましたね。鹿島戦ではもどかしい思いをしたので。喜んでしまったことが恥ずかしい」

 正真正銘の今季初ゴールである。0-0で迎えた60分、ショートコーナーから山中亮輔の鋭い左クロスを頭でうまく右隅へ流し込んだ。前日に練習していた形である。スカウティング情報をもとにマークを外し、してやったりのゴール。ヘディングも基本どおりに下に叩きつけて、GKの手が届かないコースへ。

「狙いどおりですね」

 満足そうな笑みには充実感がにじんでいた。今季はまだ始まったばかり。約1万人が詰めかけたホームスタジアムのヒーローインタビューでは、ここからゴールを積み重ねていくことを誓った。

 シーズンインする前にリカルド・ロドリゲス監督には、個人面談でしっかりとシーズンの目標を伝えている。

「2ケタゴールは取りたいと思っています」

 今季はケガで開幕から出遅れたものの、懸ける思いは強い。点を取るためのポジショニングを意識し、どん欲に狙い続けていくつもりだ。

 ヨーロッパから戻り、浦和に復帰して3シーズン目。これまでも攻守両面でハードワークし、献身的に働いてきたが、特別に目立った結果を残せていないのも事実。一昨季は途中加入で16試合で1点、昨季は24試合で2点である。4月19日で26歳となり、チームでも中堅どころになっている。独力で仕掛ける個人技を持ち、90分間走り切る体力もある。アカデミー時代から原口元気(現ハノーファー/ドイツ)と並ぶ才能と称され、特別なドリブラーとして脚光を浴びてきた存在だ。当然、昔から知るファン・サポーターの期待は大きい。ドリブルで仕掛けたときのスタジアムのどよめきは、昔も今も変わらない。

 新生レッズでの存在感も少しずつ増している。そろそろ、『第2の春』を迎えてもいいころだ。3連勝を呼びこんだ一発を爆発のきっかけにしたい。


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