2021年4月11日、明治安田生命J1リーグ第9節が開催された。埼玉スタジアムではホームの浦和レッズがCK絡みで手にした1点を守り切り、徳島ヴォルティスを退けた。2試合連続の完封でリーグ戦3連勝。敗れた徳島は連勝が「3」で止まった。

上写真=ゴールを挙げた関根貴大が槙野智章に飛びつく!(写真◎J.LEAGUE)

■2021年4月11日 明治安田生命J1リーグ第9節(@埼スタ/観衆9,972人)
浦和 1-0 徳島
得点:(浦)関根貴大

・浦和メンバー:GK西川周作、DF西大伍、岩波拓也、槙野智章、山中亮輔、MF伊藤敦樹、関根貴大(95分:宇賀神友弥)、武田英寿(11分:杉本健勇)、小泉佳穂、明本考浩、FW武藤雄樹(85分:柴戸海)

・徳島メンバー:GK上福元直人、DF福岡将太、鈴木大誠(46分:岩尾憲)、ジエゴ、岸本武流、MF藤田譲瑠チマ、鈴木徳真(72分:鈴木徳真)、藤原志龍(63分:杉森考起)、渡井理己(81分:浜下瑛)、宮代大聖、FW垣田裕暉(46分:河田篤秀)

完封勝ちに指揮官は胸張る

 浦和レッズのリカルド・ロドリゲス監督にとっては古巣対決。昨季まで4シーズン、率いたチームの手の内はすべてお見通しのはずだった。

 しかし、11分に武田英寿が負傷退場するアクシデントがあり、序盤からゲームプランが崩れてしまう。J2から7年ぶりに昇格してきた徳島に主導権を握られ、テンポよくパスをつながれる。厳しいハイプレスにも苦しみ、受け身に回るばかり。34分には自陣のゴール前でビルドアップのミスを突かれ、大ピンチを招く。GK西川周作が辛うじて徳島の宮代大聖のシュートをストップしたものの、前半終了までの流れは完全にアウェーチーム。

 風向きが変わったのは後半に入ってからだ。浦和はハーフタイムにプレスのかけ方を修正し、守備が機能。ようやくリズムを取り戻した60分、浦和は左CKを得ると、小泉佳穂がすぐ近くのレフティーへ優しくパス。クロスの名手は、狙い済ましていた。山中亮輔の鋭い左足キックを中央で合わせたのは、小兵の関根貴大だ。後ろに下がりながらマークをすっと外し、ヘディングシュートで今季初ゴールをマークする。

 1点リードしてからは守る時間が増えたものの、落ち着いて対応した。自陣で待ち構え、パスが出てきたところにアタック。終盤は耐える展開になったものの、要所だけをしっかり抑えて、虎の子の1点を守りきった。

 浦和は苦しい内容ながらも勝ち点3を積み上げ、今季初の3連勝。リカルド・ロドリゲス監督は堂々としていた。

「固い守備を見せることができた。連勝が始まる前から変えたところがある。選手たちが一生懸命に練習に取り組み、頑張ってついてきてくれた。だから、結果がつながっている」

 一方、敗れた徳島は連勝が「3」でストップ。ボールを保持して攻めの姿勢を貫いたが、ゴールだけは遠かった。

「前半にいい流れをつくることができたが、そこで決めきることができなかった。後半は相手に流れを引き渡してしまった」

 ベンチで指揮を執った甲本偉嗣ヘッドコーチは、試合後の会見で悔しさをにじませた。

取材◎杉園昌之


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