4月10日の明治安田生命J1リーグ第9節で、サンフレッチェ広島と湘南ベルマーレが対戦。ボール支配率で上回ったのは広島だったが、湘南が後半に少ないチャンスを生かして先制し、守り切って今季2勝目を挙げた。

上写真=湘南がアウェーでリーグ戦5試合ぶりの勝利を収めた(写真◎J.LEAGUE)

■2021年4月10日 J1リーグ第9節(@Eスタ:観衆7,085人)
広島 0-1 湘南
 (広)なし
 (湘)田中聡

・広島メンバー◎GK大迫敬介、DF茶島雄介、荒木隼人、井林章、清水航平、MFハイネル(59分:川辺駿)、青山敏弘(69分:野上結貴)、長沼洋一、FW藤井智也(HT:森島司)、ドウグラス・ヴィエイラ(59分:ジュニオール・サントス)、柏好文(59分:浅野雄也)
 ※実際のポジションで表記

・湘南メンバー◎GK谷晃生、DF舘幸希、石原広教、大野和成、MF岡本拓也、茨田陽生(HT:名古新太郎)、田中聡(76分:大岩一貴)、山田直輝、高橋諒、FW石原直樹(HT:町野修斗)、大橋祐紀(67分:古林将太)

少ないチャンスを生かす

 広島地方は好天に恵まれ、気温は公式記録で18・4度。だがスタジアムは冷たい風が吹き、日陰では肌寒さを感じるコンディションでのキックオフとなった。
 
 序盤は広島がボール支配率で圧倒した。3-0で快勝した3日前の横浜FC戦から先発8人を入れ替え、昨年11月の右ヒザ手術からの復帰戦となったMFハイネルなど、今季リーグ戦初出場の選手が3人。右ウイング藤井のドリブル突破やセットプレーでチャンスを作ったものの、最終局面でのパスミスや連係の乱れで決定機には至らない。
 
 20分過ぎからは湘南もボールを持つ時間が増えたものの、球際で激しく寄せてくる広島の守備を崩し切れず。30分過ぎからは再び広島の時間帯が長く続き、コンビネーションプレーやミドルシュートでゴールを脅かしたが、ネットを揺らすことはできず、前半は0-0で終了した。
 
 両チームがハーフタイムに選手交代を行なった後半も、立ち上がりは広島がチャンスを作っていたが、先制したのは湘南。56分、バックパスを処理した広島GK大迫のクリアが短くなり、拾ったルーキーのMF田中がFW町野とのパス交換からエリア内に侵入、左足でプロ初ゴールを決めた。

 直後に広島は3人を同時に投入して追撃を開始。67分にはFWジュニオール・サントスのパスからMF森島が左サイドを抜け出したが、左足シュートは右に外れた。69分には5人の交代枠を使い切り、その後もJ・サントスのパワフルな突破などでゴールを目指すも、湘南の守備網を破ることができない。

 終盤は広島もパワーが落ち、そのまま湘南が最後まで守り切って1-0で勝利。少ないチャンスを確実に決めて広島に今季初黒星をつけ、5試合ぶりとなる今季2勝目を挙げた。浮嶋敏監督は「前半は相手の球際の強さ、守備の良さで押し込まれる時間が長く、攻める機会が少なかったことは反省しなければいけない」と課題を挙げつつ、「狙っていた良い形から良い得点が生まれた。もう1点取りたかったが、しっかりクローズできた、ウチらしいゲームだったんじゃないかと思う」と敵地での勝ち点3を喜んでいた。

現地取材◎石倉利英 写真◎J.LEAGUE


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