リーグ戦6連敗と苦しいスタートとなっている横浜FC。再開するJ1ではもちろん逆襲を狙っている。その再スタートの相手は柏レイソル。下平隆宏監督の古巣でもあるチームからどうやって勝ち点3を奪うのか。失点減への仕掛けとは?

上写真=リーグ再開初戦は下平隆宏監督の古巣、柏レイソルが相手。貪欲に勝ち点3を狙う(写真◎J.LEAGUE)

「スキを狙う展開になる」

 リーグ戦6連敗、ルヴァンカップ1分け1敗。横浜FCが苦しんでいる。苦しんでいるのだが、復調へのきっかけはある。

 直近のルヴァンカップ第2節湘南ベルマーレ戦について、下平隆宏監督が「ゲーム自体は危ないシーンを作らせなかったし、こちらも決定的なチャンスを作れなかったとはいえ、堅く進めるには一定の成果があったと思います」と振り返っているのだ。

 懸案なのが失点の多さで、リーグ戦だけ見ても6試合で18とリーグ最多。浮上の第一歩を守備の整備に当てていて、次のJ1第7節柏レイソル戦に向けては下平監督も「レイソルはさらにカウンターが鋭いので、その練習は多くなりました」と明かす。

「攻撃の形が悪かったりボールロストの形が悪かったら、レイソルの良さを引き出すことになります。引っかからないように攻撃したり、引っかかったときのカウンターの対応に今週は取り組んできて、それが問われるゲームになるのではないかと思います」

 横浜FCはしっかりボールをつないで運んで前進するスタイルだが、そこは柏の狙いどころでもある。引っ掛けられればカウンターの餌食だ。そこが勝負の綾になるのだと、下平監督は対策を施してきた。それが、守備そのものももちろんなのだが、攻撃の進め方にポイントを置いていることが分かる。

「安易に攻撃すれば、カウンターを引き出すだけになります。ですからこちらも、警戒しながらの攻撃になってくると思います。それが失点を減らすことにもつながりますし、深い位置を取りながらセットプレーで攻めるなど、スキを狙う展開になるのではないかと考えています」

 攻撃にストロングポイントがあるからこそ、それをしっかり生かすことで守備の「予防」につなげる、というわけだ。

「詳しくは言えませんが、構図としては相手はこちらのビルドアップを引っ掛けてショートカウンターを狙ってくる展開になると予想しています。相手は中盤にヒシャルジソンがいたりと真ん中が堅いので、攻撃的には回りくどくねちっこくしなければいけないと思っています」

 その言葉からは、中盤の「岩盤エリア」とでも言うべき場所をうまく回避しながら、繰り返し繰り返し、あの手この手で相手の激しい守備をかわして進入していく、というイメージが湧いてくる。

「堅いゲームをしながら、勝ち点3を狙いにいきたいと思います」

 相手の柏も本調子からはほど遠く、まだ勝ち点は3。勝てば追いつき、逆襲のきっかけになる。横浜FCにとっては大きな試合になりそうだ。


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