ベガルタ仙台に先制されたチームに活力与えた。FC東京の田川亨介が、失点直後に鮮やかな一発を決めたのだ。しかも会場がどよめくようなファインゴール。22日から参加するU-24代表の活動への弾みの一撃にもなった。

上写真=同点ゴールを挙げた田川亨介。右は小川諒也(写真◎中島光明)

■2021年3月21日 明治安田生命J1リーグ第6節(@味の素ス/観衆4,402人)
FC東京 2-1 仙台
得点:(F)田川亨介、ディエゴ・オリヴェイラ
   (仙)蜂須賀孝治

深く考えずに振り切ろうと

 失点の直後というシチュエーションも、ゴールそのものも、まさにファインゴールと言うに相応しい一発だった。CKから仙台のヘディングで先制を許した直後の26分、田川は目の覚めるような鮮やかなゴールを決めた。

 中央やや右よりでボールを受けると、アンカーの森重真人とパス交換して、そのまま中央へドリブル。相手の寄せが甘いと見るや、ボックス手前から豪快に左足を振り抜いた。

「ドリブルで運んでいって、深く考えずに振り切ろうということだけ考えていました。あとはふかさないように。インパクトのところだけ力を入れて枠に入れようと思って打ちました」

 仙台のGKヤクブ・スウォビィクが横っ飛びして伸ばした手の先を鋭く破る、会場がどよめくゴールだった。前節の湘南戦に続いて決めた今季3点目。長谷川健太監督も「点を取られた直後だったので、チームに活力を与えるゴールを取ってくれたと思います。パワーは昔からあるんですが、なかなか狙ってというのはなかった。最近は練習でもコースを狙ったシュート練習とか、個人でやっている成果が今日のシュートに出たと思います。非常に素晴らしい得点で、時間も非常に素晴らしい同点弾を決めてくれました」と称えた。

 田川も練習の成果が出たと認める。「シンプルにドリブルしながらとか、フェイントを入れてのシュートを打ったり、今日のようなイメージの練習は以前から取り組んでいました。(個人での)練習の成果が出たと思います」。努力はうそをつかない。積み重ねてきたことが、今季はしっかりピッチに表れている。

「勢いに乗っているというのもあるし、ゴールへの感覚的なところも良い感触がある」

 22日から始まるU-24日本代表の活動にも招集された。仙台戦の一発は、弾みのつくゴールにもなっただろう。乗りに乗る男は束の間、青赤からブルーのユニフォームに着替える。今度はそのゴールで日本のサポーターに歓喜をもたらすつもりだ。


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