Jリーグは24日、今週末の開幕を前にオンラインでの記者会見を実施した。開幕戦のカードごとに対戦する両チームの監督と選手が出席してきたが、その大トリを務めたのが北海道コンサドーレ札幌の小野伸二と、横浜FCの中村俊輔。日本が誇る2人の名手が、2021年シーズンへの思いを語った。

上写真=開幕戦へ向けて思いを語った札幌の小野伸二と横浜FCの中村俊輔(写真◎スクリーンショット)

■2021年2月27日(土)14:00KO J1リーグ第1節(@札幌ドーム)
北海道コンサドーレ札幌対横浜FC

「伸二の体でサッカーしてみたい」中村、「俊輔さんになりたい」小野

 年齢は中村俊輔が1歳年上だが、2人ともに40歳を超えている。大ベテランの顔合わせに、オンライン会見には70人以上の記者が集った。

 開幕戦に臨む心境の語り口はさすがにキャリアを重ねた選手同士、落ち着いていた。迎え撃つ形の小野は、「開幕に向けて、皆でやっていくぞと団結力も上がってきた。横浜FCは個々の能力も高いし、思うようなプレーをさせないために激しいプレッシャーを見せて、ホームで勝ち点3を取れるようにと良い準備をしている」とチーム状況を説明。

 対する中村俊輔は、「今年は4人も良いFWが入ってきて、それをどう活かすかというか、良い選手が入ってきたことだけで(プレーが)枝分かれして、今のところ良い感じできている。去年ならパスを回すところで早めに2トップに当ててみたりというのが、和歌山の(1次)キャンプで表れていた」と自チームについてコメント。さらにフォーメーションについてなど、相手チームについての分析した。3-4-3をベースとしながら状況に応じて変化するフォーメーションには、「選手の特長が出やすい」。この指摘に小野は、「明日の練習でそれを皆に伝えて、相手の嫌なことをしようという方向に持っていきたい」と笑いを誘った。

 中村は、1歳年下の小野についても言及した。「伸二は自分の中で一番うまい選手だし、ライバルという感じではない」。ボディバランスも良く、両足で蹴られる小野の体でサッカーをしてみたいと明かすと、小野は「左のキック含め、全てのレベルが高過ぎる。逆に僕は俊輔さんになりたい」と笑顔で返す。

 和やかに言葉を交換する2人だが、実はJリーグでの“競演”は多くない。ともに20代前半でヨーロッパへと渡り、30代になって日本に戻った後も別のカテゴリーを戦う時期があった。年代別を含めた日本代表での共闘も、それほど多くはない。

 40代の大ベテランは、開幕戦のピッチで再会するのか。「年齢がこれだけいって、またJ1で会えたらな、というのはある。そうして良いものが出せれば最高」と、中村。小野も、「サッカーが好きという強い気持ちが、情熱を燃やしてくれているんじゃないかと思う」「個人として、スタメンで出ることを諦めてはいけないと思う。ヤット(遠藤保仁)や俊輔さんとか、このくらいの年代の選手がそういうプレーをしているのを見ると刺激になる」と、開幕戦のピッチでの再会を心待ちにしていた。


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