2021年のJリーグがいよいよ今週、開幕する。サッカーマガジンWEBも参加する「DAZN Jリーグ推進委員会」では、各クラブの注目選手インタビューに加えてチーム紹介も展開。知将・片野坂知宏監督率いる大分トリニータは昨季以上に向けて、準備を進めている。

上写真=充実のキャンプで上昇を目指す大分トリニータ(写真◎大分トリニータ)

大分スタイルを貫けるか?

 DF鈴木義宜、DF岩田智輝、MF田中達也をはじめ多くの選手が退団し、主力の顔ぶれが大幅に入れ替わる見込みだ。ただ、そのことを踏まえてキャンプではしっかりチーム作りを行なってきた。新加入のFW長沢駿は「守備の練習は始動日から緻密にやっていて、周りの(昨季から在籍している)選手も『今年は細かくやっている』と言っている」と語っており、就任6年目の片野坂知宏監督が新シーズンに向けて、守備の再構築に時間を割いていることがうかがえる。

 その守備でキーマンになりそうなのが、新加入のDF坂圭祐だ。持ち味の統率力と走力を生かし、最終ラインの新しい顔となるだけでなく、ビルドアップでも大分のスタイルを体現する働きが期待される。3バックで唯一、昨季から残っているDF三竿雄斗も、片野坂監督のスタイルを知る存在として、守備の安定化への貢献が求められるだろう。

 とはいえチーム全体で考えれば、前線からの守備が機能することも不可欠な要素で、長沢も「ボランチや両サイド、シャドーとのコミュニケーションが多くなっている」と語っている。高さだけでなく守備の献身性も光る、その長沢や、同じく新加入のFW渡邉新太、MF町田也真人など前線のトライアングルも、守備のスイッチを入れる役割と得点の両面において、カギを握る存在となりそうだ。

 一方の攻撃では、相手の陣形や動きを見て的確なポジショニングを取り、ボールを動かしてゴールを陥れる形を今季も継続することになる。顔ぶれが変わった影響は当然あるが、戦術の「言語化」に長ける片野坂監督は、新加入選手がスムーズにチームにフィットできるようにしっかり指導している模様だ。目指すのは、昨季以上のトリニータであり、過去最高のトリニータ。実現への準備は、いかほどか。開幕戦で、まずは現在地を示すことになる。


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