2月23日にJリーグが開催したオンライン会見。開幕戦の対戦カードごとにバトルを浮き彫りにしたが、浦和対FC東京では槙野智章と安部柊斗が登場。お互いへのリスペクトの思いを明かしつつ、セットプレーがポイントになりそうな予感だ。

上写真=会見には槙野智章と安部柊斗が登場。昨季はFC東京が2勝したが、今年はどうなる?(写真◎スクリーンショット)

■2021年2月27日(土)14:00KO J1第1節(@埼玉スタジアム2○○2)
浦和レッズ 対 FC東京

安部を認め、「だから、消さなければいけない」

 プロ2年目のFC東京MF安部柊斗が自信を明かした。

「昨季同様に攻撃的なサッカーで4-3-3(システム)を取り入れる中で、もっと攻撃をプラスして全員が攻撃参加できるサッカーになりました。堅守で奪ったらカウンターで出ていくサッカーを見せていきたい」

 すると、ベテランの浦和レッズDF槙野智章が「そうか、いろいろ教えてくれてありがとう。みんなに伝えておくよ」と笑わせてみせた。そしてもちろん、力を込めて必勝を誓う。

「今季のレッズは監督が代わって、チームが掲げる3年計画の2年目です。昨年までの大槻監督の積み上げからリカルド・ロドリゲス監督の攻撃サッカーへと移り、選手も3分の1が入れ替わりました。レッズのイメージがポジティブなものに変わるのかが大事なゲームになってきます。昨年と違う姿を見せられると思います」

 浦和の新しい船出と、FC東京の継続的なブラッシュアップの激突。見ごたえのある試合になりそうだ。

 浦和にとってはこれから試行錯誤を積み重ねていくために、槙野も地に足を着けて慎重な姿勢を失わない。

「監督が目指すサッカーや戦術は完成度が高まってきている印象があります。ただ、開幕に向けてすべて出せるかは分かっていないですね。ここまでメンバーも固定していないので、開幕戦にどういうメンバー構成になるのかは僕たちも分からない状況です。見ている方たちにとってもサプライズが起きるメンバーになるのではないかと思います」

 選手にとっては、安泰のポジションがない分、緊張感は続いていきそうだ。

 一方で、長谷川健太監督が引き続き指揮を執るFC東京は、1月4日にJリーグYBCルヴァンカップ決勝を戦っただけに、プレシーズンも遅めのスタート。安部も反省も踏まえてキャンプを振り返る。

「東京はプレシーズンで4試合、練習試合を戦いましたが、最初の2試合はうまく結果も出ず、内容も良くありませんでした。でも、徐々に連係を重ねていって、結果も内容もいいものになってすり合わせができてきたと感じています。いいプレシーズンでした」

 その安部が警戒するのが、槙野のセットプレー。

「パワフルな印象で、プロになる前から見ている選手だしワールドカップにも出場しているので、日本を代表する選手だと思います。警戒するのはセットプレーで、みんなで槙野選手にマークについて失点を防ぎたいと思います」

 危険視されて「うれしいね」とにこやかに笑った槙野は、若い安部を正当に評価した。

「個人的に思うことは、安部選手は昨年がプロ1年目なのに嫌なタイプで、味方だったら助かる選手だと思っています。東京のサッカーに安部選手はフィットしているし、持っている力がグレードアップしていると思います。東京は一人ひとり質の高い選手ばかりですが、若くて元気があって走れて戦えるのが安部選手。だから、消さなければいけないと思います。そして、セットプレーでガツンと取れればいいと思っています」

 爽やかにお互いを認めあった2人。2月27日の埼玉スタジアムのピッチで真剣勝負だ。


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