FC東京は17日、東京・明治神宮で必勝祈願を行なった。長谷川健太監督、選手を代表して東慶悟キャプテン、渡辺剛副キャプテン、内田宅哉選手会長、そして大金直樹会長、石川直宏クラブコミュニケーターの6名が参加した。

上写真=明治神宮で必勝祈願を行なったFC東京の長谷川健太監督(写真提供◎FC東京)

期待したい選手はディエゴ・オリヴェイラ

 新型コロナウイルスの感染拡大防止のため、今年は少ない人数で明治神宮を訪れ、必勝祈願を行なった。チームを率いて4年目を迎えた長谷川健太監督は「昨シーズンから大きな選手の入れ替えというのはないので、非常にチームとして成熟して今シーズンは戦っていかなければいけないと思っていますし、優勝を狙うだけのメンバーがそろっていると思っています」とコメント。祈願絵馬には、『Jリーグ優勝』という文字を書き入れた。

 指揮官が言う通り、今オフの補強の出入りは他クラブと比較しても少ない。ただ、それはチームに積み上げがあるからだ。足りない部分を文字通り『補強』し、タイトルを狙える戦力を整えた。「メンバーがそろっている」というのは、キャンプを過ごす中で実感できた偽らざる気持ちだろう。

 期待の選手を問われると、指揮官はこう答えた。

「あえていうなら、ディエゴ・オリヴェイラです。昨シーズン終盤にケガをしてしまいましたが、彼が例年以上に点数を取ってもらわないと今シーズンはリーグ優勝というところは成し遂げられないのかなと思っています」

 昨年、ACLの上海申花戦(11月27日)で右足を負傷したディエゴ・オリヴェイラはその後のシーズンを棒に振ることになった。ルヴァンカップ決勝にも出られず、本人にも期する思いがある。守備に定評のあるチームが、今季さらに一段上のレベルに達するには、攻撃のブラッシュアップは欠かせないが、昨季、守備に割く時間が多かったD・オリヴェイラが、本来持つフィニッシャーとしての力を開放できれば、得点力アップを望めるだろう。FC東京加入後、2年連続で2ケタ得点を記録していたが、昨季は9ゴールに終わった。新戦力を加えたチームは進化し、深化している。ケガなく東京のナンバー9が働ければ、おのずとチームの得点力も上がるはずだ。指揮官は、大きな期待を寄せている。

選手も強く望むJ1リーグ優勝!

 チームを代表して必勝祈願を行なった3選手もリーグ優勝への思いは強い。東慶悟キャプテンは、『勝!!』と祈願絵馬に書いた。「勝という字を一文字を書きました。試合もそうですし、自分に対してもそうですし、色んなものに勝ちたいと思っています」。己に勝ち、チームが勝利を重ねた先に、リーグ優勝がある。

 副キャプテンの渡辺剛が書いたのは『リーグ優勝』。ストレートな思いを書き入れた。「リーグ優勝は今年、成し遂げなければいけないと思っています。(個人としては)オリンピックも意識しているので(メンバーに)入っていけるようにしたい」と、東京オリンピックのメンバー入りも見据えて、まずはクラブでしっかり結果を出すと話した。キャンプ中に負傷したが、本人は「自分では開幕に間に合うと思っています」と現状を説明。すでにトレーニングマッチ(TM)で60分程度プレーしており、長谷川監督も「今週末のTMで90分出場できれば開幕は問題ない」とコメントしており、状態は上向きだ。

 今季から選手会長を務める内田宅哉は祈願絵馬に大きく『活躍』の二文字を記した。「活躍という文字を書きました。去年も試合に出たなかでまだまだ足りない部分があったので、今年はそれを払しょくできるように活躍したい気持ちがあります」。自身が活躍することでチームを勝利に導いていくという強い思いを感じさせる。キャンプ中の取材でもプロ5年目のシーズンに臨む覚悟を口にしていた。

 昨季、ルヴァンカップに優勝した後で長谷川監督は、「一つ優勝することでタイトルが集まってくる」と語っていたが、優勝の味を知ったことで、選手たちは以前にも増してタイトルにどん欲になっている。指揮官が期待した効果は早速、新シーズンに現れることになるのか。開幕戦は10日後。浦和レッズとのアウェーゲームから2021年シーズンがスタートする。


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