背番号23は初心の証。渡邊凌磨は初めてのJ1にワクワクが止まらない。アルビレックス新潟、モンテディオ山形に続く国内3クラブ目となるFC東京の一員となり、力強い言葉で勝負に挑む意欲を明かした。

上写真=新潟のオレンジ、山形の青に続くユニフォームは青赤。渡邊凌磨が初めてのJ1に挑む(写真◎FC TOKYO)

「戦い続けるところに自信を持っている」

 背番号は23だ。アルビレックス新潟では18。2020年にプレーしたモンテディオ山形では、新潟のチームメートとして、先輩として叱咤激励してくれた小川佳純(現FC TIAMO枚方監督)にあやかって、小川が新潟で着けていた40を選んだ。そして、FC東京では23。渡邊凌磨が前橋育英高を卒業後、早稲田大に入りながらすぐにドイツに渡って所属したインゴルシュタットのトップチームで背負った番号だ。

 海を越えたあのときに抱いた強い覚悟が甦り、青赤の背中からほとばしる。

「自信はあるんで、それをどれだけ結果で示せるかということに、いまはワクワクしています」

 初めてのJ1でのプレーを前に、自分自身への期待が止まらない。山形でつかみ取った主力の座に甘んじることなく、勝負を選んだ。

「山形にはJ1に昇格する目標を持って移籍して、それが2021年には現実的にできると思ったところだったので、考えましたけど、移籍することにしました。J1で戦ってみたいという気持ちが強かった。FC東京はタイトルを取れるチームなので、力を試してみたい」

 言葉の一つひとつに力がこもる。だが、力を入れすぎているというわけではない。新チームでのトレーニングが最高の刺激をくれたのだ。

「みんな仲がいいな、というのもありましたけど、一番は、ここで戦っていくんだという自分自身の新鮮さを感じられたいいトレーニングになったことです」

 練習初日から好感触だった。長谷川健太監督のことも「厳しい方だというのはいろいろな人から聞いていましたが、その厳しさに負けないようにというか、頑張っていければと思います」と、高くてハードな要求に食らいついていくつもりだ。

 その長谷川監督のスタイルは「堅守速攻は誰もが思うイメージですけど、勝ち切るサッカー、一番勝てるサッカーだと思いました」と見てきた。昨季の4-3-3システムに入ってプレーするイメージはもうできている。

「ワイドか、インサイドハーフもできるので、その4つでプレーしたいと思いますが、与えられたポジションで全力でやっていきたい」

「攻撃的な選手なので、やっぱりゴールに関わるところですけれど、一番は90分走り続けるところ、戦い続けるところに自信を持っているので、そこを見てほしいと思います」

 その整ったビジュアルと足元の技術や的確なフィニッシュから、派手なアタッカーというイメージも持たれるが、その実、魅力は「泥臭いテクニシャン」。そのスタイルはきっと、「健太トーキョー」にフィットするだろう。

 長谷川監督は2021年のテーマの一つとして、攻撃のブラッシュアップを見込んでいる。

「チーム力とコンビネーションをいかに上げていくかが大事です。メンバーが大きくは変わらないというところで、誰が出てもチームとしてコンビネーションをしっかりできるのが得点を取るところには大事です。うちには個の能力を持った選手がそろっていて、そういう選手がハーモニーを奏でることができるかが大事だと思っています」

 ディエゴ・オリヴェイラ、レアンドロ、アダイウトン、永井謙佑、田川亨介、東慶悟、三田啓貴、内田宅哉、安部柊斗、紺野和也…。そうそうたるメンバーがFC東京の攻撃陣には揃っている。彼らが奏でるハーモニーの中に、背番号23も堂々と入っていくつもりだ。


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