FC東京のクラブコミュニケーター・石川直宏とクラブナビゲーターの羽生直剛が1月4日に開催されるルヴァンカップ決勝を前に、カップ戦決勝のポイントと今回の見どころを語り尽くす。歯に衣着せぬ発言は、試合開催日に二人で5時間半にわたり生配信している『青赤パーク』さながらだ。3度、タイトルを手にした経験者ならではの視点で語る。

上写真=カップ戦優勝の味を知る石川直宏、羽生直剛の二人がFC東京の勝利に期待を込めて見どころを語った(写真◎山口高明)

Jリーグが始まる前に国立で見ているんです(石川)

ーーお二人にとってルヴァンカップはどんな大会でしょう?

石川 僕はJリーグが始まる前に、国立競技場にJリーグカップを見に行っていたんですよ(当時はヤマザキナビスコカップ、現ルヴァンカップ)。
羽生 そうなの!?
石川 まだ小学5年生でした。『Jリーグ』というものがカップ戦から始まったというイメージもありますね。子どもながらにプロリーグってどうなっていくのかな、と考えながら見ていた記憶があります。
羽生 僕はプロになってから取ったタイトルというイメージが強いかな。Jリーグカップは3回取っているけれど、結局キャリアの中でリーグ優勝はできなかったので、天皇杯とともに優勝を味わえたタイトルという印象。だから、このタイトルの価値が高ければ高いほど、うれしいというか(笑)。それと、リーグと並行して進む大会なので、選手の立場からすると最初はちょっと難しさも感じるんですが、勝ち進むにつれて気持ちも高まっていく感じがあります。若手が起用される機会も多いので、チームに勢いが出るところもある。
石川 そうそう。それはありますね。
羽生 それと過去には11月3日の試合が多かったと思いますけど、晴れの日が多くて、国立競技場が満員になるイメージもあります。
石川 あれは、壮観ですよね。
羽生 ジェフで最初に決勝に行ったときには「こんなに満員の中でできるんだ」って思ったことを覚えています。青空と満員のスタンドと緑のピッチと、そういう絵を鮮明に覚えていますね。
石川 決勝はとくにそういうイメージがありますね。
羽生 サッカーの素晴らしい1日ですよ、決勝は。
石川 今回は入場制限がある中ですが、新国立競技場で初めて決勝をやります。初めての場所。やっぱり優勝してほしいですよね。

――お二人とも過去に3度、この大会で優勝を経験しています。羽生さんはジェフユナイテッド千葉時代に2度、FC東京で1度、石川さんも横浜F・マリノス時代に1度、FC東京で2度、カップを掲げました。

石川 横浜FMにいた2001年の試合内容は正直に言うと、おぼろげながらしか覚えていません(笑)

――開幕の水戸戦と準決勝の名古屋戦(第1戦)に出場しています。

石川 どちらも先発でした。当時、横浜FMは2000年にリーグ優勝して、でも僕は2試合しか出ていなくて、01年はプロ2年目だったのですが、メンバーが大きく入れ替わった中で、けっこう試合に出始めたんですよ。ただ、チームは結果を出せずに苦しいシーズンを送っていて、残留を争う中でカップ戦に臨む感じでした。だから優勝して、その勢いをリーグにつなげたいという思いをみんなが持っていた。その結果、優勝はできたんですけど、僕自身はリーグ戦でケガをして決勝はベンチ外でしたし、自分の中ではまったく貢献できなかったという思いもあります。もちろん自分にとっては初めてのタイトルだったので、優勝とはこういうものか、と感じるものはありましたけど。


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