FC東京の長谷川健太監督がJ1リーグの最終節、ヴィッセル神戸戦(本日19日)を前にオンラインで取材に応じた。イレギュラーな2020年シーズンを振り返るとともに、ACLを戦った神戸との試合で、好パフォーマンスを見せたいと語った。

上写真=練習を見つめる長谷川健太監督(写真◎FC東京)

非常に大きな経験になった2020年

「ホーム最終戦、リーグ戦の最終戦なので、しっかりと勝負にこだわってメンバーは決めていきたいと思っていますし、そういう試合をしていきいたいと思っています」

 神戸戦への決意を指揮官は率直に語った。33節終了時点で6位。昨季2位となり、今季こその思いで臨んだシーズンだったが、順位は下げることになった。その大きな要因はACL出場による過密日程。未経験の19連戦は、チームのパフォーマンスに影響した。

「サッカーをやれる、試合をやれるということに関しては色んな関係者に感謝したいですし、それを支えてくれたサポーターの皆様には感謝したいと思います。そこは前提になりますが、今シーズンは仕方がないというふうにも思っています。ACL組に関しては、日程的に非常にタイトで、公平性という関しては今シーズンは難しかったと思っています。もちろん、そういう中でももっともっと上の順位を出さなければいけなかったと思いますが、いろんな条件の中で選手たちがよく頑張ってこの順位、勝ち点というところまで積み上げてくれた。今シーズンはACLに出て悔しさを味わったということもありますので、来シーズンはACLの権利、リーグ優勝を目指して、また選手とファン・サポーターの方と一緒に戦っていけたらと思います」

 チームとして、選手一人ひとりも得難い経験を得たシーズンになった。

「基本的に19連戦ってやれてしまうんだなと。もちろんパフォーマンスという部分、クオリティーという部分では一定レベルに保てないと思いますし、こういうスケジュールでどうなってしまうのか、もっとケガ人がたくさん出て、試合を回せないんじゃないかと19連戦が始まる前は思ったりもしましたけど、始まってしまうと、本当に色んな選手が出て、やれちゃったと。今後、非常に大きな経験値になるんじゃないかと思います」

 チームは間違いなくタフになった。19連戦を総力戦で戦い抜き、ハードな日程の中でACLを経験して心身ともに強くなった。リーグ戦終了後の22日からは『U-23日本代表候補トレーニングキャンプ』が行なわれるが、同代表に初招集となる安部柊斗、中村帆高、そして渡辺剛、波多野豪とFC東京からは4名の選手が選ばれている。若手の台頭も、今季のFC東京を語る上で欠かせない。

「今年は連戦ということも含めて色んな選手が試合に出場する機会を、こちらとしては与えることができましたし、選手にすれば得ることができました。その意味ではGKを見ても、各チームでいろんな選手が出てきています。今までのシーズンになかったことが起きている。若い選手は試合をすることによって経験するんだと思います。J3だけでは感じられなかった部分を、J1の公式戦に出ることによって感じた年だった(今季、東京U-23はJ3に不参加)。そういうところを評価して今回、(候補キャンプに)選ばれたと思います。ただ、これからがサイバルになってくると思いますので一人でも多くの選手が最終メンバーに残れるように頑張ってほしいと思います」

 若い選手たちの成長によって、FC東京のチーム力は確実に底上げされた。ホーム最終戦は、サポーターに今のチームの力を見せる、言わば、集大成の一戦にもなる。

「ACLでの神戸の頑張りというのは、映像を見ていても素晴らしかった。できればJリーグの代表が東の代表として最後、決勝戦に行ってもらいたかったですが、本当に素晴らしい試合を神戸はしてくれました。その意味では、われわれもそういう神戸に負けないパフォーマンスをホーム最終戦で見せたい。今回、試合に出るメンバーは色んな刺激を受けたメンバーが出ると思いますので、彼らのパフォーマンスに期待してもらいたいと思います」

 最終戦を勝利で飾って、1月4日のルヴァンカップ決勝へ。タフになり、総合力を高めた2020年のFC東京を、神戸戦で見せる。


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