川崎フロンターレの三笘薫が、12月16日の浦和レッズ戦でJ1リーグ13点目をマークした。渡邉千真、武藤嘉紀が持つJ1新人年間最多記録に並んだ。三笘は川崎Fのアカデミーで育ち、筑波大を経て、今季から川崎Fに加入した。

上写真=ヘディングで逆転ゴールを決めた三笘薫(写真◎J.LEAGUE)

■2020年12月16日 明治安田生命J1リーグ第33節(@等々力/観衆11,387人)
川崎F 3-1 浦和
得点:(川)守田英正、三笘薫、小林悠
   (浦)興梠慎三

「あまり意識しないで決める」

 J1新人年間最多得点記録に並ぶシーズン13点目は、長いフリーランニングからのヘディングシュートだった。大きなストライドで走る川崎Fの三笘薫は左サイドのオープンスペースへ飛び込むと、山根視来からのクロスを頭でしっかり捉えて、ゴールネットを揺らした。ホーム最終戦で有終の美を飾り、喜びもひとしお。

「ミキくん(山根)がいいボールをくれたので合わせるだけでした。右サイドで崩して、ゴール前に入っていく形は練習していたので。(新人記録に並んだのは)チームメイトのおかげです。次の試合では抜けるようにがんばります」 

 記録は積み重ねてきた結果。アカデミー出身の大卒新人はシーズン序盤から目覚ましい活躍を見せてきた。リーグ開幕のサガン鳥栖戦で初出場を果たし、その4試合後には初ゴールをマーク。しばらくはジョーカーとしての起用が続いたものの、ゴールの勢いは止まらなかった。10月14日のサンフレッチェ広島戦では二桁得点を達成。次節から先発出場を増し、いまやその存在はチームに欠かせない。

 ホーム最終戦でも圧倒的なパフォーマンスを披露。目を引いたのは、ゴールだけではない。スピードあふれるドリブルで浦和の守備陣をきりきり舞いにした。縦に突破してクロスを上げたかと思えば、鋭いカットインで中にも切り込んでいく。まさに変幻自在。相手の研究が進んでも、お構いなしである。12月19日の最終節に向けても、意欲をのぞかせた。

「最後に負けるのか、引き分けるのか、勝って終わるのかでは印象も変わります。勝ち点の記録にも関わってきます。(新人記録は)チームの形を頭に入れて狙っていきたいですが、優先順位は考えます。あまり意識しないで決めるところで決めたいです」

 渡邉千真(ガンバ大阪)、武藤嘉紀(エイバル=スペイン)の新人記録に並んだだけでは満足できない。もうひと暴れするつもりだ。


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