ACLを戦うFC東京の攻撃に幅を生んでいるのが、ケガによる長期離脱から今月18日に復帰したばかりの東慶悟だ。ラウンド16進出のために負けられない蔚山現代戦を前にオンラインで取材に応じ、意気込みを語った。

上写真=上海申花とのGS第3節、第4節ともに先発出場した東慶悟(写真◎Getty Images)

1試合1試合よくなっている

 ケガから約4カ月ぶりに復帰したのが11月18日のベガルタ仙台戦。その後、カタール入りして上海申花と2試合をこなした。東は、いずれの試合も先発を果たしている。とくに勝利がマストだった2度目の上海申花戦(グループステージ第4節)のパフォーマンスは際立っていた。縦に速い攻撃の中で機に応じて時間をつくり、毛色の違うパスで攻撃に幅をもたらした。レアンドロの先制点をアシストしたのも、東のパスだった。

 充実のプレーを見せている東は自分自身でも調子が上がってきていると実感していた。

「仙台戦に比べると、1試合1試合、よくなっているなと自分でも感じます。それは判断の早さだったり、プレーの質だったり、体が動くと感じています」

 ケガで戦列を離れている間も、チームに何をプラスできるか、考えながらピッチを見つめていたという。その一つが「タメ」を作ることであり、前線を生かす「パス」だった。実際、東が入ったことでチームの攻撃バリエーションは増したと映る。長谷川健太監督もその存在の大きさを認め、永井謙佑は「いつも自分を見てくれているし、良いパスを出してくれる」と『東効果』について話した。

 試合のたびのその価値を高めている東は、ACLという大会でプレーしていることも、自身の持ち味を出せている要因の一つだと指摘する。

「もともと中国のサッカーは激しいイメージがあるし、韓国は韓国でまたスピードがあったり、違う厳しさがある。オーストラリアはオーストラリアで違う特徴があると思うし、そういったことも含めてACLの醍醐味というか、楽しさだと思う。良いところを多く出すのがACLだと思います。Jリーグの場合は、研究というか、お互いにほどんど特徴を分かった上で試合をして、相手の良さを消すことが多い。でもACLをそれぞれの良さを出す場面が多いので、その意味でやっていて楽しいし、すごくいい経験になると思います」

 チームとしても個人としても良い経験ができているこの時間を最大限に延ばすためにも、次戦は負けられない試合になる。今日30日に、中2日で蔚山現代戦に臨む。

「こういう中2日とか、中3日で試合が来る大会というのは、チームの勢いがものすごく大事。上海申花戦の1勝はチームとして大きかったですし、自信にもなりました。この勢いを蔚山選も生かしたい」

 ラフプレーや挑発に乗らずにしっかり上海申花に勝ち切ったことでチームも東自身も、自信を深めたという。その自信を携えて、蔚山との大一番に向かう。相手はグループFの首位に立つチーム。勝てば、勝ち点で並ぶことができる。


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