明治安田生命J1リーグで優勝へと王手をかけている川崎フロンターレ。11月25日に暫定2位のガンバ大阪と直接対決を迎える。引き分け以上で優勝という試合に向けて、エースの小林悠が掲げるキーワードは「強さ」だった。

上写真=小林悠が先発復帰した大分戦は敗れて優勝はお預け。G大阪に勝って決めてみせる(写真◎Getty Images)

「まず憲剛さんを探すかな」

「自分は気持ちの選手だと思うので、気持ちを全面に出してやることでチームで連動していくと思っています。気持ちを強く持った選手にチームは引っ張られると思うので」

 2日後にガンバ大阪との「決勝戦」を控えて、エースの小林悠が強調するのはやはりハートの部分だった。勝てば優勝という舞台が整って臨んだ11月21日の大分トリニータ戦は0-1で敗戦。翌22日にガンバ大阪が浦和レッズに引き分け以下なら優勝が決まる条件だったが、G大阪が逆転勝ちして歓喜はお預けとなった。

 25日にはそのG大阪とホームで直接対決を迎える。引き分け以上で優勝だ。

「優勝がかかっている試合なので、気持ちの準備が必要になると思います」

 そう話すのは、優勝を逃した大分戦でパワーが足りなかったことを痛感していたからだ。

「大分は何回やってもはめづらいというのが正直な印象で」と特別視している中で、「いいスイッチが入ったときにはいい守備ができていました。ただ、もっと自分の中でやれていると思ったけれど、映像を見ると迫力が足りなかったなと。先頭の自分がもっと強く動いて後ろを引っ張っていくプレッシャーのかけ方をしていきたい」とピッチの実感と試合後の自己分析に生まれた小さなギャップを埋めようと誓う。途中で4-3-3から守備時に4-2-3-1にして迎撃したことも、「フォーメーションを変えるだけではなくて、強度が足りなかったと思います」と反省材料だ。

 鬼木達監督も常々、「サッカーはメンタルのスポーツ」と強調していて、選手たちに心の強さを求めてきた。次のG大阪戦ではその器量が問われることになるだろう。引き分けでも頂上にたどり着くとはいえ、ホームゲームでサポーターとともに喜ぶにはやはり勝利がいい。

「いずれ決まるという気持ちを持っていたら決まらないですからね。過去2回の優勝では他力もありましたけど、初めて自分たちの結果次第で決められるところまで来ているので、自分たちを信じて、自分たちで決めたい」

 優勝が決まったらまずするだろうな、と小林が自分で思っていることがあるという。

「まず憲剛さんを探すかなと思います」

 引退を決めている心からの盟友とともに、日本一を楽しむつもりだ。


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