明治安田生命J1リーグで名古屋グランパスは川崎フロンターレに今季唯一、川崎Fに土をつけただけに、第23節で「ダブル」が期待されたが、結果は0-3。だが、18歳のルーキー石田凌太郎がゴールに近づき、足跡を残した。

上写真=今季最長のプレー時間でゴールに迫った石田。次はゴールだ(写真◎Getty Images)

「プレー自体に課題が残ったわけではない」

 9月13日の横浜FC戦以来だから、およそ1カ月ぶり。アカデミー育ちの新人アタッカー、石田凌太郎がJ2第23節の川崎フロンターレ戦で64分にピッチに送り出された。今季のリーグ戦では最も長い、26分とアディショナルタイムをプレーした。

「久々なので左サイドで試合に出て結果を残したかったですが、プレー自体に課題が残ったわけではないですし、次の試合はもっともっと果敢に攻めていければと思いました」

 ビッグチャンスがあった。0-3で迎えた73分、左サイドバックのオ・ジェソクが右足に持ち替えて低いセンタリングを上げた。そのとき、フリーになってゴール前に進入してきたのが石田だった。右足のアウトサイドに当ててコースをていねいに狙うシュート。うまくDFの股の間を抜けたのだが、わずかにゴール右に切れていった。

「いままで試合に出てきた中で初めてのシュートで、決めたかったです。監督からクロスに入れという指示があって、うまく入っていけたのですがちょっと歩数が合わなくて、足先だけでいってしまって外してしまいました。でも、チャンスを作れたのは自信になります」

 強気な姿勢が魅力のアタッカーがここまでリーグ4試合でシュートゼロとは意外だったが、危険なスペースへの入り方もフィニッシュへのリズムも悪くなかった。それだけに、うまく足に当たらなかったことが残念。だがそれでも、石田自身がこれまでで最もゴールに近づいたプレーだから、自信にもなった。

「デビューしてからなかなかシュートチャンスなかったので、これからはもっとシュートを打ち続けて結果が残れば一番です。数少ない中で結果を残さなければいけない立場で、一つひとつのチャンスに集中したいと思っています」

 相馬勇紀とガブリエル・シャビエルが負傷で戦線を離れているから自分に出番が回ってきた、という立ち位置はもちろん理解している。

「ケガ人がいるから出番が回ってきたことは自覚していますし、監督にも言われています。相馬くんやシャビエル選手が持っていないものを表現するようにとも監督に言われていて、プレーに迷いはないですし、2人が帰ってきたら外される緊張感もありますけど、そこまで意識せずにできるプレーをやろうと思っているだけです。得点やアシストを求められる中で結果を残せなくて監督の期待に応えられませんでしたが、次のマリノス戦はいつチャンスが来るか分からないけれど、果敢に攻めて相手が嫌がるプレーをするだけです」

 ゴールの匂いをまとった川崎F戦のあのアクションを見れば、次の横浜F・マリノス戦に期待しないわけにはいかない。


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