18日の北海道コンサドーレ札幌戦との一戦を前に鹿島アントラーズのGK沖悠哉が取材に応じた。今季、J1デビューを飾った21歳のGKはここまで13試合に出場。着実な成長を遂げているが、本人はさらなる向上を誓っている。

上写真=札幌戦を前にオンラインで取材に応じた沖悠哉(写真◎鹿島アントラーズ)

デビューから2カ月で得たものとは?

 8月8日のとサガン鳥栖戦でデビューし、以降ここまで13試合に先発している。8月23日のガンバ大阪戦からは12試合連続でゴールマウスを守る。若き守護神が濃密なこの2カ月間について語った。

「試合に対しての緊張感はまだ自分の中では意図的にですけど、持つようにしています。その緊張感を持ちつつ、試合前、試合中には少しずつですが、客観的に全体を見られるようになっています。その点が、この2か月間で成長した部分です。
(緊張感を持つのは)慣れが、怖いからです。慣れてしまうと、慢心ではないですけど、簡単なプレーでミスをしたり、キャッチミスをしてしまう場合もある。気持ちを締めるというか、大事な試合だということを、自分の中で認識させて臨むようにしています」

 練習の取り組み、サッカーへの向き合い方が示す通り、沖は決して慢心するタイプではないだろうが、どこまでも自分に厳しい。大きな責任を自らに課す。それは偉大なGKがそろっている現在の環境も大きいのかもしれない。

「このピッチに立つまでには、試合に絡めない時期もありましたし、今は試合に出させてもらっている状況ですが、試合に慣れてはいけないと思っています。キーパーは一つしかポジションがないですが、ソガさん(曽ヶ端準)、スンテさん(クォン・スンテ)といううまいキーパーがいる中で、試合に出させてもらっています。だから、しっかり責任感を持ってプレーしようといつも自分に言い聞かせています」

 沖は試合に出場するたびに、鹿島のゴールマウスを守ることの意味を噛みしめ、鹿島のGK陣の思いも背負ってプレーしている。そうやって過ごしてきた2カ月間で、大きな自信もつかんできた。

「プレースピードは少しずつ上がってきている気がしています。相手の状況だったり、味方の状況が見えてきている。その中で、自分の得意なプレーであるキックのところは、出せている部分もあります。ただ、周りが見え始めているぶん、狙ったキックの精度が伴わずにミスをすることもある。もっとキックの質を求めてやらなければいけないと思っています。
 守備ではJリーグの選手はみんなシュートがうまくて、速い。しかもいいコースに打ってくる。そういうのはやはり練習では味わえないものです。鹿島にもシュートのうまい選手はたくさんいますけど、ある程度、癖が分かる選手と初めて対戦する他チームの選手とでは違いもあります。そういう中でシュートを受けるので、予測もそうだしリアクションも、自分の中でもっともっと上がっていくんじゃないかと。それを止められないと自分も実績のあるキーパーにはなれないと思っています。今こうやって試合に出られていることに感謝して、日々の練習からそういうことを意識して取り組んでいきたいと思います」

 札幌戦に出場すれば、14試合目の出場になる。チームを勝利に導くために、鹿島のGKとして認められる存在となるべく、全身全霊でプレーする覚悟だ。

「自分が止めるというのはキーパー的には大事かもしれないですけど、まずはシュートをさせないということが大事だと思います。ディフェンスにうまくコーチングしつつ、コースを限定させて、自分もしっかりとポジションを取っていきたい。フリーな場面もあるかもしれないですが、そこは自分がしっかり守って、失点ゼロというのが、ディフェンス陣もキーパーも一番うれしいこと。頑張りたい」

 出場した13試合で無失点試合は3試合。その数に満足してはいない。札幌戦、もちろん目指すところは無失点勝利になる。


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