FC東京は超過密日程の中でも貪欲だ。明治安田生命J1リーグでは暫定2位。JリーグYBCルヴァンカップでも決勝に進出するなど、粘り強くタイトルへと歩みを進める。ACLも踏まえて戦う長谷川健太監督は、強気に選手を鼓舞していく。

上写真=全タイトル制覇を掲げる長谷川監督。その姿勢に選手も奮い立つ(写真◎FC東京)

三兎を追わないと三兎を取れない

「すべてのタイトル狙っていきたいと思います。二兎を追う者は一兎をも得ず、とも言いますが、二兎を追わないと二兎を取れないし、三兎を追わないと三兎を取れないわけですから、可能性がある限り、どの大会も優勝を目指して戦っていきたい」

 長谷川健太監督は断言する。

 FC東京が可能性を残しているタイトルは、暫定2位につけるJ1リーグ、決勝進出を決めたルヴァンカップ、今年の特別ルールでリーグ2位以上に出場権が与えられる天皇杯、そしてアジア・チャンピオンズリーグ(ACL)である。つまり、すべてだ。

「ACLは今季の大きな目標である大会なので、しっかりと準備していきたいと思います。もちろん、それまでに国内でリーグやルヴァンカップがありますから、しっかり結果を残していい形でACLに臨めるようにしていきたい」

 ACLの関係でJ1リーグを前倒しで消化していて、残りは早くも10試合となった。

「今シーズンは少しでもアドバンテージを持って終わることができればと思っています。そのためには、ずっと言い続けていることですが、1試合1試合を戦うしかありません。その姿勢を変えずにやっていきたいと思っています」

 現状では、第31節サンフレッチェ広島戦の開催日が未定で、11月24日からのACLのあとには12月19日には最終節のヴィッセル神戸戦が組み込まれている。しかしこの日はACLの決勝の日でもある。そんな超過密日程だからこそ、長谷川監督の言葉からにじみ出る切迫感もリアルだ。

「残り10試合しかないのでどの相手というよりは、1試合1試合で勝ち点3を目指さなければ優勝は難しいですし、上位にも入っていけません。本当にどこが相手とか関係なく、勝ち点3を取るために全力を尽くしたい」

 だからいまは次の1試合、10月14日のJ1第22節清水エスパルス戦にフォーカスする。

「カルリーニョス・ジュニオもジュニオール・ドゥトラも注意しなければなりませんし、西澤健太のキックの精度が高くて、カットインからのシュートやセットプレーのキックは注意しなければいけないと思っています」

「ただ、清水に対して特別な何かをすることないですし、自分たちのサッカーできることが大事になります」

 前回対戦では3-1と快勝しているが、これは2月23日の開幕戦の話。清水は7連敗のあと1勝してまた4連敗中で、17位。だが、あなどれない。

 なお、現在発表されているFC東京の試合日程は次のとおりだ。

 10月14日(水) J1第22節 清水エスパルス
 10月18日(日) J1第23節 横浜FC
 10月24日(土) J1第28節 横浜F・マリノス
 10月28日(水) J1第30節 柏レイソル
 10月31日(土) J1第25節 川崎フロンターレ
 11月7日(土) ルヴァンカップ決勝 柏レイソル
 11月11日(水) J1第33節 北海道コンサドーレ札幌
 11月15日(日) J1第27節 名古屋グランパス
 11月18日(水) J1第32節 ベガルタ仙台
 11月24日(火) ACL GS MD3 上海申花(中国)
 11月27日(金) ACL GS MD4 上海申花(中国)
 11月30日(月) ACL GS MD5 蔚山現代(韓国)
 12月3日(木) ACL GS MD6 パース・グローリー(オーストラリア)
 12月6日(日) ACLラウンド16
 12月10日(木) ACL準々決勝
 12月13日(日) ACL準決勝
 12月19日(土) ACL決勝 ペルセポリス(イラン)
 12月19日(土) J1第34節 ヴィッセル神戸
 12月27日(日) 天皇杯準決勝
 1月1日(祝) 天皇杯決勝
 未定 J1第31節 サンフレッチェ広島
 ※勝ち抜いた場合の日程も掲載しています
 ※変更の可能性があります


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