ガンバ大阪は鬼門だった味の素スタジアムでFC東京を下し、6連勝を飾った。大雨の中の激闘で存在感を示したのが、センターバックのキム・ヨングォンだ。90分間、勝ち点3をつかむために全力でプレーした。

上写真=激しい雨の中で勝利のために90分間、全力プレーを見せたキム・ヨングォン(写真◎J.LEAGUE)

■2020年10月10日 J1リーグ第21節(観衆8,166人/@味の素)
FC東京 0-1 G大阪
得点:(G)アデミウソン

準備してきたことが試合で出せた

 厳しいピッチコンディションだった。雨で大量の水を含んだピッチでは、転がるボールが急に止まったり、場所によってはその逆でボールが滑って伸びたりと、一瞬のミスが失点につながりかねないCBの選手にとっては局面局面で難しい選択が迫られる状況だった。
 そんな状況の中で、最終ライン中央を守ったキム・ヨングォンは、90分間集中した守備を見せた。踏ん張りがきかない中で相手の切り返しに対応し、激しい競り合いにも果敢に挑んだ。FC東京のフロントラインには、走力のある外国籍選手をそろう。重たいピッチの上でも果敢に前に出てきたが、時に体を当て、時にスペースを埋めて、CBコンビを組む昌子源らとともに守備ユニットとして機能し、ついぞゴールは割らせなかった。

「FC東京には強力な外国籍選手がいますが、しっかりとディフェンスラインで準備してきたことを試合に出せたと思います。それが結果につながりました」

 準備という点では、前節の鳥栖戦をしっかり休めたことも大きかったかもしれない。「監督の配慮」によって休養したことで、完璧ではないにせよ、リフレッシュすることができていた。連勝が続く中でレギュラー格のCBが休んでも勝つことができたのは、チームにとってもプラスだった。

「僕以外の選手がしっかりと試合に挑んでくれると思っていましたし、鳥栖戦で勝利してくれたのは非常にうれしかった。だから今日、試合に出た以上は連勝を伸ばしたいという気持ちでした。結果、連勝を伸ばせて良かったです」

 仲間の活躍が刺激となり、また、気を引き締め直して自分が試合に臨む。チーム一丸となって戦う好循環が、今のガンバ大阪にはある。

「すべての選手がチームのために戦っています。自分を犠牲にしてでもチームの勝利のために、という強い気持ちで戦っていることが失点数を減らし、連勝を続けることにつながっていると思います」

 犠牲心。勝利への執着心。キム・ヨングォンも、チーム状態の良さを強調する。次は中3日で臨むホームの横浜F・マリノス戦。青黒の守備を支えるCBは、変わらず自分のすべてを注ぎ、7連勝を実現するためにピッチに立つ。


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