10月7日はJリーグYBCルヴァンカップ準決勝。一発勝負のカップ戦を前に緊張が高まる中、川崎フロンターレと戦うFC東京の長谷川健太監督がオンライン取材に対応。超難敵をたたいて決勝へ進む意欲を独特の表現で明かした。

上写真=翌日の決戦に向けて引き締める長谷川監督。激戦の予感(写真◎FC東京)

ディテールにこだわって

「いやいや、本気ですよ」

 FC東京の長谷川健太監督はJ1第20節の湘南ベルマーレ戦の試合後、続くルヴァンカップ準決勝の川崎フロンターレ戦について聞かれて「戦いにならなかったので、戦いになるようにしたいです」と話していた。それは冗談だろうと改めて意気込みを聞かれると、そう答えた。

「そりゃあ、引きずりますよ。練習試合でもコテンパンにやられて、前回も4点取られて何もできなかったんです。今回は試合になるように精一杯戦いたいです」

 前回対戦とは7月8日のJ1第3節。味の素スタジアムでのゲームは0-4という手痛い黒星となった。その後の川崎Fの快進撃はご存知の通り。リーグ10連勝の記録を作り、現在はまた8連勝中。超攻撃的フットボールでリーグ戦では首位独走の一人旅だ。

 とはいえ、10月7日の試合はリーグではなく、ルヴァンカップ。「本気という名の冗談」をちらつかせながらも、一発勝負にかける思いはFC東京も強い。

 長谷川監督の分析はこうだ。

「切り替えが早くて球際が強いのは、川崎のベースですね。鬼木(達)監督になってプラスアルファされているところだと思います」

「これまでは中、中、と行きがちだった攻撃を、3トップにしてサイドに張らせることによって、サイドを広く使うプラスアルファが違ったところですね。以前はサイドバックが張り出していましたが、いまは偽ボランチのように中に入ってきて、ワイドから突破してフィニッシュという形。これまでのような大島(僚太)と小林(悠)のホットラインにプラスアルファで、サイドからの崩しや個人の突破が加わって、どのチームも守りづらいと思います」

 川崎Fへのリスペクトの気持ちを隠そうとはしないが、その上でどう戦うか。

「やってみなければ分からないですね。川崎は決定力があってミドルシュートでも点を取っているし、サイドを突破する選手もいるし、本当にやってみなければ分かりません。一瞬でも気を抜けば点を奪えるチーム力があるので、これで大丈夫だろう、というものはありません」

「最近、言い続けていますが、ディテールにこだわってどこまで戦えるか。前回の対戦で川崎の1点目は、スローインからレアンドロ・ダミアンにポイントを作られて大島にミドルで決められていますが、そういうスローインとか1対1とか、細かいところをしっかりとやらないと。個人でもチームでも、そこにこだわっていけるかだと思います」

 もちろん、長谷川監督が言った「強い強い川崎」を前に逃げるつもりなどサラサラない。

「特別なことは何もありません。我々の戦いを貫くだけです。何かを変えることはありません」

 いざ、勝負。


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