開幕戦以来、約7カ月半ぶりにFWクリスティアーノが公式戦のピッチに立った。攻守両面でチームに違和感なくフィット。優れた技術と戦術眼を発揮してオルンガの先制ゴールもアシストし、柏レイソルの勝利に大きく貢献した。

上写真=オルンガとゴールを喜ぶクリスティアーノ(写真◎Getty Images)

■2020年10月3日 J1リーグ第20節(観衆4,571人/@ニッパツ)
横浜FC 0-3 柏
得点:(柏)オルンガ2、大谷秀和

勝利に貢献することができた

 開幕戦以来、およそ7カ月半ぶりの試合だった。筋肉系の故障によりリーグ再開後、戦線離脱していたクリスティアーノが、この日、オルンガと2トップを組んで先発。開始5分にいきなり、大きな仕事をやってのけた。

 前線から下がって三原のパスを受けると、オルンガが相手DFの間に割って入るように走り出そうとしていることを瞬時に確認。最終ライン裏に絶妙の浮き球パスを出し、オルンガの先制点を導いた。

 常にゴールを意識しているクリスティアーノらしい判断力と寸分違わぬ場所にボールを届ける技術が光った。チームはこの1点で「ずいぶんと楽になった」とネルシーニョ監督も語った貴重なゴールだった。

「もともと練習で前線に2人が残る形をやっていましたが、今日の試合前に監督とも話をして、おそらく相手のディフェンスラインはミカ(オルンガ)に合わせて上下動すると思っていたので、私がそれを利用してちょっと下がりました。そこでボールを受けようと。三原(雅俊)選手から良いボールが入ってきたんで、うまくディフェンスの裏に出して。ミカが点を取ることができてチームの勝利に貢献することができた。試合の序盤でゴールを取ったことは、結果に大きな影響を及ぼしたんじゃないかなと思います」

 狙い通りであったことを明かした。守備面でも、タスクをしっかりと担っている。後半から守備の局面で2列目右に下がり、スペースを埋めた。相手のサイド攻撃に関してスライドを怠らず、チームとしてボールを奪えば、前に出ていく動きをしっかりと繰り返した。そして予定通り、57分にピッチを退いた。

「半年近くゲームから離れていたわりには、非常に重要な役割を担ってくれたと思います。彼自身としてもチームとしても貴重な1勝を挙げることができ、よくやってくれました。ただ、実戦トレーニングは積めていないので、これからますます右肩上がりで良くなっていくでしょうす。今日のミカ(オルンガ)のゴールは、彼のところから生まれた得点でした。クリスティアーノが前線にいることで相手の脅威になるのは間違いない。そういう部分を含めて、これからコンディションを上げてくれればと思います」

 ネルシーニョ監督もそのプレーを大いに評価した。そして復帰戦を終えた本人の言葉はこうだ。

「今週は、試合に出るということで待ち遠しくて、夜もちゃんと眠れないくらいでした。今日の試合に臨むにあたってかなりの集中力を上げないといけないというところではあったんですが、幸い、チームに貢献することができました。予定通りに約60分間をプレーすることができたので、本当に良かったと思います」

 ついに帰ってきた、柏のナンバー9。今秋、代表活動のためにオルンガが数試合チームを離れる可能性もある中で、もう一人の大黒柱の復活は朗報だろう。

取材◎佐藤 景


This article is a sponsored article by
''.