明治安田生命J1リーグ第20節が10月3日に各地で行なわれ、サンフレッチェ広島とサガン鳥栖が対戦。開始直後から攻め立てた広島が前半からリードを奪い、守備の強度も最後まで落とさず会心の勝利を収めた。

上写真=開始直後から試合終了まで厳しい守備で相手に自由を与えなかった広島が快勝(写真◎J.LEAGUE)

■2020年10月3日 J1リーグ第20節(@Eスタ:観衆3,765人)
広島 3-0 鳥栖
得点:(広)浅野雄也、東俊希、青山敏弘
    (鳥)なし

・広島メンバー◎GK林卓人、DF野上結貴、荒木隼人、佐々木翔、MF茶島雄介(67分:柏好文)、川辺駿、青山敏弘(80分:土肥航大)、東俊希、浅野雄也(67分:ドウグラス・ヴィエイラ)、森島司(86分:レアンドロ・ペレイラ)、FW永井龍(80分:エゼキエウ)

・鳥栖メンバー◎GK守田達弥、DF樋口雄太、小林祐三(HT:原輝綺)、パク・ジョンス(HT:本田風智)、内田裕斗、MF安庸佑(HT:森下龍矢)、松岡大起、梁勇基(HT:原川力)、小屋松知哉(81分:豊田陽平)、FW石井快征、林大地
 ※実際のポジションで表記

鳥栖につけ入るスキを与えず

 この日の広島は、試合開始前は強い日差しが照りつけて蒸し暑い時間帯も。それでも17時のキックオフ前から試合が進むにつれて気温は下がり、快適な観戦環境下での一戦となった。
 
 試合は立ち上がりから広島がテンポ良くボールを動かし、両サイドを崩してゴールに迫った。決定機を鳥栖GK守田達弥に阻まれるなど先制点が遠かったが、21分に先制点を奪う。敵陣深い位置で相手のパスミスを拾ったDF野上結貴からMF浅野雄也につなぎ、浅野がカットインから左足を振り抜いてネットを揺らした。
 
 鳥栖の金明輝監督が「前半からなかなかラインが上がらず、相手のパワーをもろに受けてしまった」と振り返ったように、先制後も広島は厳しい守備で鳥栖に自由を与えず、ボール奪取からゴールに迫る形を繰り返す。ラストパスの精度の低さで逃したチャンスが何度かあったものの、前半アディショナルタイムの45+1分、鳥栖の最終ラインにプレッシャーを掛けて連係ミスを誘発すると、ミスパスを拾ったMF東俊希がJリーグ初得点を決めてリードを2点に広げた。
 
 チャンスらしいチャンスのないまま前半を終えた鳥栖は、ハーフタイムに一気に4人を交代して何とか反撃を試みたが、追加点を奪ったのは広島。56分、CKを短くつなぐと、MF青山敏弘が右足で豪快なミドルシュートを蹴り込んだ。

 その後も広島は選手交代でメンバーを入れ替えながらも、守備の強度は最後まで落とさず、各エリアで選手が激しくボールに寄せていく。鳥栖も何とか一矢を報いるべくゴールに迫ったが、最後までペースを落とさなかった広島が、そのまま3-0で勝利を収めた。

 前回の試合が9月27日で、中5日のホーム連戦だった広島に対し、鳥栖は9月30日に試合を消化しており、中2日のアウェー連戦だった。異なる条件下でコンディションの違いも影響しただろうが、広島は攻守に圧倒して鳥栖につけ入るスキを与えず。城福浩監督も「前線からの守備、ゴール前の守備で相手にチャンスを与えなかったのは、胸を張っていいところだと思う」と会心の勝利を喜んだ。

現地取材◎石倉利英 写真◎J.LEAGUE


This article is a sponsored article by
''.