柏レイソルのネルシーニョ監督が横浜FCを前に取材に応じた。上位に食らいついていくための「大切な一戦」。7月の対戦ではホームで敗れたが、相手の強みを踏まえた上では指揮官は勝利を目指すと力強く語る。

上写真=選手に指示を送るネルシーニョ監督(写真◎Getty Images)

前回はミスが続いてしまった

 7月8日の前回対戦で柏はホームながら横浜FCに1-3と完敗した。リーグの中断期間中にJクラブとの対外試合を行なわず、再開直後の苦戦を予想していた中での試合だったが、相手の攻撃を寸断できず、失点を重ねている。今季、13年ぶりにJ1復帰した相手に初白星を献上することにもなった。

 あれからおよそ3カ月が経過し、ともに多くの試合を消化する中でチームは当時とは進化を遂げている。柏はネルシーニョ監督も「悪くない結果」と話す8位につけており、5位との勝ち点差は3。トップ5を十分に狙える位置にいる。対する横浜FCもその柏戦以降、なかなか勝利を手にできなかったが、選手のキャラクターにも合わせつつ、システムも3バックから4バックに変更するなど修正を施し、J1昇格年度ながらすでに6勝を挙げて13位につけている。

 週末の『再戦』を前に取材に応じたネルシーニョ監督は、横浜FC戦のポイントについて、こう語った。

「前回、対戦した時に比べて我々もそうですし、相手の横浜FCも時間を重ねてきたぶん、成熟度は増している。前期とは状況が違う。ビルドアップを得意としている、という点では狙いは同じです。横浜FCはキーパーにもボールをつなげる選手がいます。ですから我々としてはなるべく高い位置でボールを奪えれば、相手ゴールにより近い位置から得点を奪う機会をつくることができるでしょう。そういう狙いをもって相手のビルドアップを阻止したい。
 逆に、前回対戦したときもそうだったんですけども、相手にうちのビルドアップを阻止させれないようにしなければいけない。うちのビルドアップでミスが続いて危機的な状況を招くというシーンもいくつかありました。なので、攻守両面で『ビルドアップ』がこの試合のカギになるのは間違いないと思います」

 カギは攻める際には自チームのビルドアップ。相手のプレスをいかにいなすか。つなぎでミスせず、しっかり良いポジションを取ってボールを運ぶことが肝要だ。そして守りの際は相手の意のままにビルドアップさせないこと。立ち位置にこだわる相手に易々とポジションを取らせず、パスルートを寸断し、プレスをかけて高い位置でボールを奪取しなければならない。柏のアタック陣の『ボール狩り』がポイントだろう。前回の試合と同じ過ちを繰り返すつもりはない。

「リーグ戦の大切な一戦であるのは間違いないですし、勝ち点を積み上げていかなければならない一戦。アウェーで簡単な試合にはならないと思いますが、われわれとしては今までやってきたことを信じてしっかり戦おうと選手に伝えました」

 指揮官は、雪辱を誓った。


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