FC東京の長谷川健太監督が浦和レッズ戦(30日)を前にオンラインで取材に応じた。今回の試合はFWディエゴ・オリヴェイラが出場停止で不在だが、指揮官は「東京らしさを出して」、03年以来となる埼玉スタジアムでの勝利を誓った。

上写真=浦和戦に向けてトレーニングする長谷川健太監督(写真◎FC東京)

鬼門の埼スタで目指すは勝ち点3!

「データ見て改めて、そんなに長い期間、埼スタで勝っていないんだなと思いました。浦和のホームゲームがアウェーチームにとって非常に難しい試合になるのは当然です。前節、浦和はホームで横浜FCに負けているので気合いを入れてくるでしょうし、簡単な試合にはならないでしょう。非常に難しい試合になると思いますが、そういうゲームの中で勝ち点3を取れればと思っています」

 浦和戦を前に、長谷川健太監督は気合を入れた。2003年以来勝利のない埼玉スタジアムでの試合。しかも今回は、攻撃の中心選手であるディエゴ・オリヴェイラが出場停止で不在だ。

「全員がプラスアルファのプレーができるかどうかだと思っています。ディエゴがケガでいない時期も9月はありました。そういう中で全員が力を合わせて戦ってこれたので、もちろんディエゴは大きな存在ではありますが、彼の穴を感じさせないプレーを出場する選手には期待したい」

 誰か一人ではなく、全員で不在を感じさせない戦いをしたいと指揮官は話した。前節の鳥栖戦は守備の要である森重真人を出場停止で欠き、「守備で混乱してしまった」。今回もディエゴの不在によって「攻撃に影響は出ると思う」が、その影響を最小限にとどめて、むしろプラスアルファを出して戦いたいという。

 その自信も、指揮官にはある。仙台戦、C大阪戦と、アウェーの鳥栖戦の前にホームで戦った2試合ではチームとして狙う厚みのある攻撃が出せていた。とくにC大阪戦の後半は2位につける相手を圧倒した。

「前節の鳥栖戦はゴール前に人数をかけられなかった。意識の問題なのか、移動して試合という中で若干フレッシュさがなかったのか。それぞれ個人によって理由は違うとは思いますが、そこを出していかないと、やっぱりゴールは奪うことはできない。浦和戦はそういうトランジション(守備から攻撃への切り替え)のところが大きなポイントになると思います。攻守において、われわれのパワーを出せるかがポイント」

 中2日であり、鳥栖戦の敗戦を引きずらずに切り替えられるかどうかもまた、ポイントかもしれない。その点では前回不在だった森重と小川諒也が出場濃厚であるのは好材料だろう。経験ある二人が最終ラインに戻ることで守備は安定するはずで、自然、チーム全体の安定感も増す。敗戦を引きずる心配はなさそうだ。

「(鳥栖戦は)若い選手が何人か入った中で、経験している選手はやれていたのかもしれないですが、初めて出た選手とか、久々に出た選手なんかはやろうと思っても、頭と体がリンクしなかった部分もあったと思います。相手の挑発に平常心を失った選手もいた。色んな要素があって鳥栖戦は、ホームでやった2試合のようにはいかなかった。そうした反省の上に立って、しっかりとわれわれのサッカーができるかどうかです。立ち戻るというか。
 外から見ても『ああ、いつもの東京じゃないな』と分かると思いますが、『しっかりとした戦いができているな』と思わせるような試合を浦和戦ではしたい」

 今夜、鬼門の埼スタで臨む浦和戦。ディエゴは不在だが、局面で戦う「いつもの東京」の姿勢を取り戻し、一人ひとりがプラスアルファを出して勝利を目指す。


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