川崎フロンターレのFW小林悠が29日、オンライン取材に応じた。前節の湘南ベルマーレ戦で今季11点目、J1通算単独9位となる117点目を記録したエースは「若い奴には絶対に負けたくない」とベテランの意地を示した。

上写真=得点ランク2位につける33歳の小林(写真◎J.LEAGUE)

「自分が決めて勝つことしか考えていない」

 27日の湘南戦は自身のゴールにより1-0で勝利したが、試合後に「良い内容を出せたかというと、そうじゃないと思う」と振り返った小林。1トップを務める自身のもとにボールが入らず「自分の感覚ではフリーになれていても、(出し手の)選択肢が近くになっていた」と、少し不満そうに話していた。

 その点についてオフ明けの練習でチームメイトと確認し、互いの認識を合わせたという。「ボールを持っている選手が判断するところなので、僕的には見えていたならオッケーだよ、と話しました。ちゃんと見えていた中での判断だったので何も問題はない」。その上でチームメイトに伝えたことがある。

「今日もダウンしながら『俺はフォワードだからパスが来なかったら怒るし、要求もするけど、気にしなくていい』と話しました。ただ、フォワードである以上『俺はやめないよ』と。試合中はそうやって言うけど、それは自分が決めたいからやっているだけで、若い奴らには俺のことは気にしなくていいと言っています」

 今月23日に33歳の誕生日を迎えたが、ゴールへの意欲はまったく衰えていない。むしろ「歳を重ねるごとにゴールに貪欲になっている」(鬼木達監督)。湘南戦でのゴールでJ1通算得点を117点に伸ばし、川崎Fや鹿島アントラーズで活躍したFWジュニーニョを抜いて単独9位となった。

「自分の中では落ちている感覚はまったくないし、まだまだやれるな、という手応えを感じながらやれている。みんなの支えがあってこそだけど、いまでも若い奴には絶対に負けたくないという気持ちがある。これをどこまで継続してやれるかだと思います」

 今季キャプテンの職をDF谷口彰悟に禅譲したが、エースの座は誰にも譲る気はない。自身2度目の得点王獲得を目指すストライカーは「自分が決めて勝つことしか考えていない。キャプテンをやめて、いまは気持ちよくやれている」と笑顔で話す。

 J1首位を独走する川崎Fは次節、アウェーで2位のセレッソ大阪と対戦する。現在の勝ち点差は11。直接対決を制すれば、優勝を大きく手繰り寄せられる。小林は「よく34分の1とか言いますけど、自分はそう思わない。特別な試合になると思うので、そのための覚悟、準備をしたい」と、大一番に向けて意気込みを語った。


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