鹿島アントラーズのザーゴ監督は27日、柏レイソル戦を前に取材に応じ、意気込みを語った。前節は中2日で臨んだ試合ながらアウェーでFC東京に勝利を収め、柏戦も中2日で迎える厳しい日程ながら現役試合にプレーした古巣との対戦で勝利を誓った。

上写真=古巣・柏との対戦を楽しみにしつつも、ザーゴ監督は必勝を誓った(写真◎鹿島アントラーズ)

結果が伴い、自信も深まってきた

前節、敵地でFC東京に逆転勝ちし、中2日で柏レイソル戦を迎える。選手の疲労度は考慮しつつも、ザーゴ監督はこれまで通りのスタンスで試合に臨むつもりだ。攻撃面は継続が基本。それはチームの成熟を実感するからであり、選手が自信を持ち始めて好循環に入ったことを強調した。

「神戸戦もG大阪戦もビハインドを背負ったところからやるべきことをやり続けて同点に追いつき、FC東京戦では同点、逆転までいけました。当然、(今季の立ち上げから)これだけ時間が経っているので選手たちもチームとして何をまずやるべきなのかを理解していますし、それを実行に移すことができるようになってきました。
 結果が悪ければ、自信を持てないものですが、ここ最近は結果が伴ってきているので自信も深まってきた。選手それぞれが自信を取り戻したことで、個の力も表現できるようになってきました。もちろん、まだまだ精度や質を上げていかなければいけない部分はあるんですが、パス1本、クロス1本、フィード1本を取っても自信を持ってやれるようになっている。コーチング一つとってもそうです。声がけが自分にとっても味方にとってもいいものになっている。それはチームとして変わってきているところではないかなと思います」

 勝ち点をしっかり積んでいることでポジティブな変化も起き始めているという。変化と言えば、守備時のセットプレーもその一つだろう。前回のFC東京戦(7月26日)ではCKから2失点を喫したが、一昨日のFC東京戦は常に相手よりも先にボールに触り、鉄壁を築いた。失点もオウンゴールによる1点のみ。

「すべては選手自身の変化じゃないかなと思います。(セットプレー時の守備は)5枚がゾーンで4枚がマンツーマンというミックスした守り方はやっているんですが、やり方が変わったというよりも、選手たち個人の意識の変化が大きい。セットプレーでは絶対に失点しないんだという気持ちからスタートすべきで、そこからゾーンの選手とマンマークの選手で、どういう駆け引きが必要なのかとかを意識すべき。ポジティブな結果が出ることによって、自信も深まってきました。だからここ数試合はセットプレーから危ない場面が減ったと思います。
 以前はCKなどセットプレーになるとみんなが慌ててしまい、自信なそうに構えることもあった。それについては選手たちにも話しましたし、一人ひとりが改善しようと意識して取り組んだ成果が、いまピッチで表現されていると思います」

 攻撃の構築がスムーズになり、不安定だったセットプレー時の守備も改善。ザーゴ監督が指摘するように、チームは着実な成長を見せ始めている。柏戦でもその力を示すことを誓う。

「レイソルの攻撃の多くはオルンガで終わることになるので、彼にボールを供給させないようにすることが重要になる。中央からでもサイドからでも、クロスやロングボールを、オルンガが合わせやすい球質で蹴ってくる。それを許さないように出どころを抑える必要があります。その点は全員で意識して取り組まないといけない」

 警戒ポイントは整理済み。オルンガへの供給源を断つ。FC東京戦同様にアグレッシブにプレーし、球際バトルで優位に立てればおのずと勝利が見えてくる。

 次節の対戦相手である柏は、指揮官が現役時代にプレーした唯一のJクラブでもあるが、「クラブにも柏市民にも友人がいて、当然ながら特別な思いはあります。ただ、チームとして勝ち点が必要であって、1ケタ順位に上げるためにはこの試合に勝たなければならない」ときっぱり。柏戦に勝って、上位進出の足がかりとできるか、注目される。


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