明治安田生命J1リーグで川崎フロンターレが名古屋グランパスに敗れた。連勝は10で止まったわけだが、鬼木達監督の猛烈な悔しさと自身に向けた反省が示唆に富んで興味深い。執念がこぼれ落ちてくる。

上写真=初黒星が鬼木監督の闘志に火をつけた!?(写真◎Getty Images)

「強気のサッカーを見せられるように」

 オンライン会見で話す鬼木達監督はいつもと変わらずに物静かに、そして一つ一つ丁寧に言葉を発していた。しかしよく聞くと、端々から負けた悔しさと反省と、何より勝利への執念がにじみ出ていた。

「敗戦は受け止めなければいけません。自分自身がもっとやれたことがありました。選手というよりも自分自身が学べたゲームでした。当然切り替えていますが、成長していきたい思いが強いです」

「自分たちの強みをもっともっと出さなければいけないという思いがあります。もっとできる、もっとしなければいけない、僕自身がそれを名古屋戦から感じることができました。仕切り直しかなと思います」

「(名古屋戦の反省は)点を取れなかったことにフォーカスしなくてはいけないと思っています。攻撃と守備をどこかで分けて考えすぎたところがあって、やはり攻守両方が揃ってのサッカーです。それが自分たちの魅力なので、攻撃も守備も見せられるようなゲームをしていきたいと思っています」

「まだ4-3-3(システム)を始めて発展途上、成長の途中という状況で10連勝という成績が出たことで、勝ちというものにもっともっと貪欲にならなければいけなかったなと。特に(名古屋戦のような)上位対決ではそこが自分の反省点です。強気のサッカーを見せられるように頑張っていきたい」

「自分たちの守備と攻撃のところを別々に考えすぎました。相手が狙ってくるところを消す意図もあったのですが、それでも自分たちの強みを出せるのかと言ったらどうか。もちろん、試合ですから対応という意味では良かった点も多かったのですが、成長過程というところでいうと、やられてもいいから突き詰めていってもいいのかなと。対策しないでやられるのはよくないけど、自分たちの良さをもう一度出したいなと思っています」

 だから、次に戦うヴィッセル神戸は厄介だろう。ただでさえ強烈な攻撃力を宿す青黒の監督と選手たちが、一度負けたからこその猛烈な執念をまとって乗り込んでくるのだ。

「個というものが確立されていて、個人の戦術眼が高い選手が多いと思います。タフなゲームになると予想されます」が神戸の印象。では、どう戦う?

「相手の強みはボール持つところですが、対応に追われて自分たちのやるべきことを失いたくないとは改めて思っています。ボールを持たれる時間があってもそれを怖がらずに、逆に持っている方が怖がるような守備と攻撃を兼ね備えるようなことをやりたいですね」

 圧倒的に、勝つ。たぶん、それが答えだ。


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