鹿島アントラーズはJ1リーグ第11節で横浜FC戦とアウェーゲームを戦った。後半は圧倒的に攻めながらもゴールは遠く、前半の失点を取り返すことができずに敗れることになった。先発フル出場を果たしたMF和泉竜司は悔しさをにじませながらも前を向いた。

上写真=精力的に動き回り、勝利を目指した和泉(写真◎Getty Images)

■2020年8月19日 J1リーグ第11節(観衆2,773人/@ニッパツ)
横浜FC 1ー0 鹿島
得点:(横)皆川佑介

一番楽しいところでのプレーを共有しないと

 悔しい敗戦になった。とくに後半は和泉自身にも、チームにも、チャンスがあった。

 48分には和泉がボックス内左で土居聖真のクロスを胸トラップでコントロールしてすぐさま左足を振ったが、相手GK六反にストップされてしまう。57分には右サイド深く進入した小泉慶のクロスに反応。ボックス内に走り込むまでは素晴らしい展開だったが、ファーストタッチでうまくボールを置けず、窮屈なシュートになってボールを枠を逸れてしまった。

 前半、あまりにも不運な形で失点していたが、チームは気持ちを立て直し、後半に臨んでいた。立ち上がりから積極性を示し、その流れの中で和泉は二つの決定機を迎える。しかし、ゴールを決めることじゃできなかった。本人も悔しさをにじませる。

「失点のあと、チームとして落ち着いてできたと思いますが、(前半は)チャンスはなかなか作れなかった。でも後半、自分にチャンスが2回あったんですが、決め切れなかったのは痛かったです。後半に関してはほとんど自分たちの時間でやれていたので、1点取れていればまた違ったゲームになっていたと思う。そこは個人としても決め切れるようにしないといけない」

 和泉の言う通り、後半は鹿島の時間だった。相手のボランチの動きを封じてビルドアップを制限すると、シュート数でも8対1(試合全体では13対3)と圧倒した。だが、ゴールは決められず。

「チャンスメークというか、サイドバックは高い位置を取れていたので、クロスに入っていく部分だったり、その精度もそうですし、それ以外の仕掛けもそうですけど、ワンツーだったり、ゴール前での崩しだったり、一番楽しいところでのプレーを、もっともっと個人としても、みんなでも共有しないと。チャンスをもっと作っていかないといけないなとあらためて感じました」

 この試合、和泉はチーム事情に合わせて、左サイドハーフから右へ周り、終盤は右サイドバックとしてもプレー。チーム最多の3本のシュートを放ち、勝利を目指した。今季ここまでのリーグ戦11試合すべてに出場しているのは、和泉ただ一人。先発はそのうち6試合に留まるものの、試合の頭からでも、途中からでも力を発揮できるという証。指揮官の信頼はあつい。

「日曜日にまた試合があるし、そこに向けてしっかりリカバリーして。切り替えていかないと、連戦が続くので」

 中2日で臨んだ苦しいゲームを経て、今度は中3日でガンバ大阪戦に臨む。下を向いている暇はない。ただ勝ち点3を得るために、和泉はピッチに立つ。


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