鹿島アントラーズの和泉竜司がサガン鳥栖戦を前にオンライン取材に応じた。二つの川崎フロンターレ戦を通して感じたチームにいま必要なこととは何なのか。それは個人戦術、コミュニケーションと対応力だ。

上写真=鳥栖戦を前に調整する和泉(写真◎鹿島アントラーズ)

良くなったとは言えない

 およそひと月前、リーグ再開の試合で川崎フロンターレと対戦し、1-2で敗れた。そして8月5日、こんどはルヴァンカップで川崎フロンターレと対戦。2-3で敗れたが、この期間でチームは成長したのかどうか。和泉は相手のメンバーが異なることから単純な比較はできないとしながらも、「自分たちが正直、良くなったとは言えない」と話した。

「落ち着いてプレーができるようになってきた」と成長を感じる一方で、川崎F戦では「準備してきたものが出せなかった」という。良化と成長は必ずしもイコールではない。川崎Fとの2試合でいずれも先発した和泉の言葉には実感がこもっていた。

「守備ではしっかり前線からプレッシングして、川崎はうまいチームですし、自由に持たせると苦しくなるので、前からハメていくということで練習していた部分がありました。そこをまず出せなかった。行き切れなかった点が、うまくいかなかった部分。攻撃でも全員がポジショニングで場所を取れていなかったり、あとは自分も含めてですが、イージーなミスがあったり。相手にリズムを渡してしまった。そういう部分を改善していかなくてはいけないと思います」

 何ができて、できなかったかを分かっているからこそ、歯がゆさもあるのだろう。和泉はリーグ戦ではここまで8試合すべてに出場し、うち先発は5試合を果たしている。指揮官の信頼は厚いが、いまチームが習得しようとしているスタイルが、一朝一夕で手にできるほど簡単ではないことを身をもって知っている選手だろう。

「チームとしては成長していると思います。ただ、最後の部分、個人の戦術理解だったり、技術だったり、そこは本当に重要になってくると思いますし、準備したものがうまくいかないこともある中で、コミュニケーションを取ってやるという対応力の部分も、もっと必要だと感じます」

 自戒の念を込めて発する言葉の一つ一つに決意がにじむ。中2日で迎える鳥栖戦へ向けても、和泉はきっぱりと言った。

「勝ち点3は絶対に取りにいかないといけない試合だと思います。最後は個の部分もより重要になってくると感じているので、自陣のゴール前だったら1対1で絶対に負けないとか、相手のゴール前だったり1対1で相手をかわしてシュートとか、一人ひとりの個人の特徴を出せれば」

 ともにリーグ戦で勝利を収めて臨んだルヴァンカップで敗れた。つまりは同じような状況で迎えるのが、明日の試合というわけだ。果たしてホームで戦う鹿島は、「絶対に欲しい勝ち点3」を手にできるか。和泉は言う。

「みんなが良さを出していければ、いい試合になると思っています」


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