サンフレッチェ広島の城福浩監督が、再スタートに向けて意気込んでいる。J1リーグ第3節から1分け3敗と結果が出ず、前節は中止。当初の調子を取り戻すべく、まずは8月1日の横浜FC戦で勝利を目指す。

上写真=強い日差しの中で前日練習に臨んだ城福監督(写真◎石倉利英)

前節中止のアドバンテージは「ない」

 7月31日のサンフレッチェ広島の練習は、強い日差しの中で行なわれた。中国地方は前日に梅雨明けが発表され、気温も湿度も高い中、8月1日の横浜FC戦に向けて約1時間の最終調整を終えている。

 広島は今季、当初開幕の2月から再開後にかけてJ1リーグで2連勝、ルヴァンカップも含めれば公式戦3連勝の好スタートを切った。だが第3節で大分トリニータに1-2で敗れると、サガン鳥栖(0-0)、セレッソ大阪(1-2)、ガンバ大阪(0-1)にも勝てず、勝利から遠ざかっている。さらに名古屋グランパスと対戦するはずだった前節は、名古屋の選手や関係者から新型コロナウイルス感染症の陽性反応が出た影響で、当日になって中止・延期となった。

 横浜FC戦は広島にとって仕切り直しの一戦とも言えるが、城福浩監督は「積み上げてきたものを、どの試合でもしっかり出すこと、良い守備からのショートカウンターなどを、さらに試合の中で出すことは、どの試合でも同じ」と強調。ただ、攻め込みながらも1点が奪えなかったガンバ大阪戦の反省を踏まえ、「チャンスは作っているが、前線のモビリティー(連動性)が足りないので、もっと出したい。そうすれば、ガンバ戦よりも多くのチャンスを作れると思う」との考えを示した。

 名古屋戦が中止となったため、横浜FC戦は中9日での試合となる。「今週はどのチームも休み(水曜日に試合がない)なので、前節が中止になって我々にアドバンテージがあるかといえば、ない。その悔しさはある」と語った城福監督は、「だからこそ、良い準備をしてきた我々が、あの3連戦の最後に試合ができなかった悔しさを出したい。無念ですよ」と、あらためて中止の影響について触れた。

 一方で「だからこそ、対戦相手よりも自分たちに目を向けられる時間だった。直近の3試合くらいを見て、我々自身を高めていく期間をいただけた」とコメント。「それをしっかり出したい」と意気込んだ。

 横浜FCについては「相当リスクを負って、つなぐ意識が高くなっている」と分析し、「最後までつなぎ切るというよりは、前につられたときに大きいボールで前線の選手が収めて、疑似カウンターのような形で攻めてくる」と印象を語った。2月16日のルヴァンカップ・グループステージ第1戦では2-0で勝利を収めており、その再現から当初の調子を取り戻すべく、アウェーの地に乗り込む。

取材・写真◎石倉利英


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