明治安田生命J1リーグは7月26日に第7節を迎え、柏レイソルが迎えたのはベガルタ仙台。開始早々から柏が優勢に試合を進め、オルンガの自身J1初ハットトリックをはじめ、大量5得点で圧勝した。仙台は西村拓真が一矢を報いた。

上写真=J1で初のハットトリック。オルンガが大活躍の柏が大勝(写真◎J.LEAGUE)

■2020年7月26日 J1リーグ第7節(@三協F柏:観衆2,500人)
柏 5-1 仙台
得点:(柏)仲間隼斗、オルンガ3、瀬川祐輔
   (仙)西村拓真

画像: ■2020年7月26日 J1リーグ第7節(@三協F柏:観衆2,500人) 柏 5-1 仙台 得点:(柏)仲間隼斗、オルンガ3、瀬川祐輔 (仙)西村拓真

オルンガがJ1初ハット!

 多芸多才。柏の攻撃力は圧倒的だった。

 バリエーション豊富な組み立てのパターンを持つホームチームが、一貫して優勢。1トップのオルンガのパワーを使ったかと思えば、左ウイングの仲間隼斗、あるいは右ウイングの神谷優太の走力を生かしたり、江坂任ご意外性のあるパスやドリブルを繰り出してみたり。

 先制点が生まれたのも、この個性の組み合わせだった。20分、オルンガのポストワークから落としたボールを江坂が受けてドリブルで持ち出し、行く手をふさいだDF2人の間をふわりと浮かして通すイマジネーションあふれるパスを送ると、左から斜めに走り込んでいた仲間が滑り込みながら右足でゴール左に送り込んだ。

 38分に神谷が負傷でピッチを去ったが、代わって入った瀬川祐輔がいきなりの大仕事。右奥に送られてきたやや無理めなパスにも諦めずに走ってぎりぎりのところでスライディングでクロス、これをオルンガが打点の高いヘッドできっちり決めた。40分で2-0と余裕を持った試合運びになった。

 柏は守備に回ったときの距離感が抜群で、球際の出足の鋭さもあって、仙台が持っていてもいつの間にかボールが柏の選手の足元にこぼれてくるほど。そのバランスの良い配置のまま攻めに入れる上に、前線4人の自在なポジションチェンジとテクニックで仙台を寄せ付けなかった。

 だから、仙台がハーフタイムに2枚替えを敢行するのももっともだった。西村拓真と石原崇兆を投入すると、48分に赤崎の左からのクロスを柏のDFがクリアしきれなかったところを西村が押し込んで、1点を返すことに成功した。

 さあ追撃、と思われたが、それでもやはり、地力で上回ったのは柏の方。58分にセンターバックのギャップを突いてオフサイドにかからないようにオルンガが抜け出し、江坂がおあつらえ向きのスルーパスを左前へ。オルンガは左足で切り返しで股を抜き、右足でゴール右へ蹴り込んだ。73分には瀬川-仲間とつないで中央の三原雅俊へ、シュートかと思わせておいてショートスルーパスを送ると、オルンガは流し込むだけ。自身J1初となるハットトリックを決めて試合を決定づけた。86分には瀬川がミドルシュートを決めてダメ押し。ゴールショーを締めくくった。

 仙台の木山隆之監督は大敗したものの、逆に冷静。「もっともっとタフにならなければいけない」「戦術的なことだけでカバーしようとすると小さなことしかできない」などと敗因に言及した。

 ネルシーニョ監督は大勝の礎となった守備の効果を強調。「守備のところで相手のストロングを消すことができました。相手の攻撃をニュートラルにしたというサイクルができた」と3連勝を祝った。

現地取材◎平澤大輔 写真◎J.LEAGUE


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