7月18日、明治安田生命J1リーグ第5節が各地で開催された。リーグ再開後3連勝と好調の川崎Fは、敵地に乗り込んで横浜FCと対戦。真っ向勝負を挑んできた相手を打ち負かし、連勝を伸ばした。

上写真=小林の2ゴールなどで川崎Fが勝利した(写真◎J.LEAGUE)

■2020年7月18日 J1リーグ第5節(@ニッパツ:観衆2,733人)
横浜FC 1-5 川崎F
得点:(横)田代真一
   (川)脇坂泰斗、小林悠2、家長昭博、谷口彰悟

・横浜FCメンバー◎GK南雄太、DF星キョーワァン、田代真一、小林友希、MF佐藤謙介、瀬古樹(84分:中村俊輔)、中山克広(70分:熊川翔)、松浦拓弥(76分:手塚康平)、松尾佑介(76分:志知孝明)、FW一美和成(84分:皆川佑介)、斉藤光毅

・川崎Fメンバー◎GKチョン・ソンリョン、DF山根視来(84分:守田英正)、谷口彰悟、車屋紳太郎、登里享平(89分:山村和也)、MF田中碧、大島僚太(84分:下田北斗)、脇坂泰斗、FW家長昭博、長谷川竜也(60分:三笘薫)、レアンドロ・ダミアン(60分:小林悠)

ボールの握り合い

 今季J1に昇格し、第4節終了時点で10位の横浜FCは前節から先発4人を変更。鼻骨骨折のGK六反勇治に代わって南が今季初先発を飾ったほか、田代は2試合ぶり、中山と松尾は開幕戦以来のスタメンとなった。一方、J1首位に立つ川崎Fは、前節ベンチスタートだった大島、田中、登里が先発に復帰し、ベストメンバーで“神奈川ダービー”に臨んだ。

 ともに神奈川に本拠地を置く両チームのリーグ戦での対戦は13年ぶり。戦前の予想では実力で勝る川崎F優位と思われたが、いざ試合が始まってみるとボールを支配したのは横浜FCだった。試合前に横浜FCの下平隆宏監督は「アグレッシブに戦いたい」と話していたが、その言葉どおり、怯まず自陣からボールをつないで攻撃を展開。相手のお株を奪うポゼッションサッカーで試合を優位に進めた。

 しかし、先制点を奪ったのは川崎F。28分、細かなパス交換でサイドを揺さぶり、家長のクロスをレアンドロ・ダミアンがヘディングシュート。惜しくもクロスバーを叩いたが、こぼれ球を脇坂が冷静に蹴り込み、あっさりとネットを揺らした。CBの谷口から攻撃を開始し、9人が絡んでのゴール。やはりパスワークにおいては川崎Fに一日の長があった。

 後半に入って一度は同点に追い付かれた川崎Fだが、失点直後にケガから復帰の小林、三笘を同時投入すると、この采配がずばり的中。74分、三笘が左サイドから中央に向かってドリブルを仕掛けてPKを獲得。これをキッカーの小林がきっちり決め、勝ち越しに成功した。

 川崎Fは3分後にも再びPKを獲得し、今度は家長が決めてリードを広げると、83分に小林が自身2点目、アディショナルタイムにはCKから谷口がダメ押し点を奪い、終わってみればスコアは5-1。リーグ再開後の連勝を4に伸ばし、首位の座をがっちり確保した。試合後、川崎Fの鬼木達監督は「前半からもっと自分たちらしく戦わないといけないが、また連戦に入っていく中でしっかり勝てたことはポジティブに捉えている」とコメント。

 一方、横浜FCの下平監督は「(三笘が倒された)PKのシーンは不運というか、引っかかっていないんじゃないかという感じがしたけど…。あそこがターニングポイントになった」と判定に不満を漏らしつつ、「ただ、そのあとに立て続けに失点してしまったのは自分たちの精神的な弱さ。逆に言えばフロンターレの強さでもあるのかなと思う」と敗戦を受け入れた。

現地取材◎多賀祐輔 写真◎J.LEAGUE


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