若きセンターバック、古賀太陽が腕をぶしている。「開幕戦と同じぐらいドキドキしている」と話しながら、しっかりと現状を見据えて準備を進めている。来年のオリンピックも見据えた再スタートが間もなく切られる。

上写真=取材に応じる古賀太陽(写真◎スクリーンショット)

チャレンジャーとしてリスペクト

 J1再開の最初の相手はFC東京だ。昨季、柏はJ2に所属していたが、ルヴァンカップに参加し、FC東京と対戦している。「他のクラブよりは対戦が久しぶりという感じはないですね」との印象で、グループステージBグループでの対戦成績は1勝1敗(○2−1、●0−2)。古賀は勝った方の試合に出場しているから、余計に悪い印象はないのかもしれない。

 とはいえ、気を引き締めることは忘れない。

「FC東京はどのポジションを見てもレベルの高い選手が揃っているし、昨シーズンの成績を見てもいまのJリーグの中でトップレベルのクラブであることは間違いありません。チャレンジャーとしてリスペクトしながらも相手の強みを消していければと思っています。個人的には相手の前線には強烈な選手が揃っているので、気持ちを入れて1対1で負けないことを意識していきたい」

オリンピックへの挑戦

 しばらく公式戦を戦っていない分、慎重な部分もある。ディフェンダーならではの危機察知だろう。

「練習中でもそうですが、シュートを打たれるタイミング、打たせない間合いは実際に試合をこなしていかないと研ぎ澄ますことができない部分かもしれません。トレーニングの中で、より実際にプレーしていた時期の感覚に戻すことを意識して取り組んでいましたが、守備のときの間合いやタイミングが100%まで持っていけるかは不安な部分です。試合が再開してからもより意識していきたいですね」

 チーム全体としての守備の意識も、しっかり共有できたという。開幕戦では北海道コンサドーレ札幌に4−2と快勝したものの、4−0のスコアから2点を返されている。

「失点の場面のボールの失い方やチーム全体のバランスについて、ああいう局面にさせないためにこうするべきだったよね、ということを話してきました。実際に再開してから体力的に終盤になるとキツくなる時間帯もあると思いますし、前回の失点のような局面も作られるかもしれないけど、思い出しながらコミュニケーションを取ってやりたいと思います」

 個人的には、オリンピックに関するニュースがあった。2021年に延期された大会には、97年1月1日生まれ以降の選手が出場できることに正式に決定した。もちろん、古賀はその対象である。

「僕はアピールするチャンスが増えたという立場であると思っています。今年開催されていたら、正直なところ18人のメンバーに入れていなかったと思うので。今年はJ1でプレーできるので、アピールには一番の場所です。個人としてはポジティブだと思っています」

 J1再開の号砲は、古賀にとっては世界の舞台に上がるための再スタートの合図でもある。まずはFC東京の超強力アタッカーをねじ伏せて、その能力を見せる。


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