1993年にスタートしたJリーグでは、様々な特徴を持つストライカーがゴールを奪い、得点王に輝いてきた。Jリーグ得点王の活躍を振り返る連載の最終回は、横浜F・マリノスの右サイドで輝いた仲川輝人を取り上げる。

上写真=夏にはマンチェスター・シティ(イングランド)との対戦もあった横浜FM。仲川は右サイドで大車輪の活躍を見せた(写真◎J.LEAGUE)

開幕戦でシーズン初ゴール

 アンジェ・ポステコグルー監督の就任2年目となった2019年、前年のJ1リーグで12位だったこともあり、横浜F・マリノスの開幕前の注目度はあまり高くなかった。だが開幕戦でガンバ大阪、第2節でベガルタ仙台を下し、連勝スタートを切る。

 開幕戦で横浜FMのシーズン初ゴールを決めたのが、FW仲川輝人だった。15年に専修大から加入したが、大学4年時に右ひざを負傷した影響でプロでの活躍には時間がかかり、16年途中にFC町田ゼルビア、17年途中にはアビスパ福岡に期限付き移籍。18年はシーズンを通して横浜FMでプレーし、J1リーグで24試合出場・9得点を挙げてブレイクの兆しを見せていた。

 3トップの右ウイングが主戦場で、切れ味鋭いドリブルからのシュートや、周囲とのコンビネーションで相手の脅威となった。自身は開幕戦の後、しばらく得点から遠ざかったものの、第9節の鹿島アントラーズ戦で久しぶりのゴール。右サイドからカットインして、左足でカーブをかけて決めたシュートを、サッカーマガジン2020年5月号のインタビューで、本人はこう振り返っている。

「鹿島戦で左足の『巻きシュート』から点を取れたのは大きかった。それまでは、試合でなかなか点にならなかった形でしたが、あの試合でイメージ通りに決めることができて、自信をつかんだのです」


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