活気あふれる雰囲気となった4月7日のサンフレッチェ広島の練習で、笑顔が多く見られたのがFWレアンドロ・ペレイラだった。他クラブのブラジル人選手と情報交換をしながら、再開に向けて準備を進めているという。

上写真=オフ明けの練習で笑顔を見せるL・ペレイラ(写真◎石倉利英)

「ずっと暗い顔をしているわけには」

 4月6日のオフを挟んで7日に再開したサンフレッチェ広島の練習。各選手がエネルギッシュに取り組む中、FWレアンドロ・ペレイラはボール回しの練習で長い時間、鬼の役から抜け出せなかったり、罰ゲームの腕立て伏せを課せられていたが、何事か文句を言いながらも、表情は笑顔だった。真剣に取り組む場面では鋭い動きを見せるなど、メリハリをつけてメニューをこなしている。

 練習後に笑顔の理由を問われると、「公式戦ができないことは誰も満足していないし、悲しい状況。だからといって、ずっと暗い顔をしているわけにはいかない」ときっぱり。「ピッチに入ったら、何か楽しいことを見つけるようにして、次の戦いに向けて準備している」と練習に臨む心境をコメントした。

 昨季途中に松本山雅FCから期限付き移籍で加入し、今季は移籍期限を延長して広島に残留。2月16日のルヴァンカップ・グループステージ第1節と、同23日のJ1リーグ開幕戦で2試合連続ゴールを決める好スタートを切っていたが、新型コロナウイルスの感染拡大の影響でJリーグ公式戦が長期間、延期となり、本人にとっては歯がゆい状況となっている。

 Jリーグの他クラブのブラジル人選手とは連絡を取り合っており、広島が練習を続けていることを聞いて驚く選手もいたという。だがL・ペレイラは「チームが決めた通りにやっていく。大事なのは、与えられた環境で何ができるか」と語り、クラブのスケジュールを消化していくことに集中している。
 
 母国ブラジルで馬を所有しており、飼育の方針などについて現地のスタッフと頻繁に連絡を取り合っている。「生き物なので飼料が必要で、病気になったら薬が必要だけど、ブラジルでも流通が止まっている」と吐露し、「難しい状況だが、その中で何とかやっている」と、プライベートでの苦労を明かした。

 Jリーグの公式戦は再開時期が白紙となっているが、「自分たちは準備するだけ。再開するかどうかを疑っても仕方ない」という言葉からは、ひたすら現状に向き合う心情がうかがえる。「与えられた状況で、いかにフィジカルコンディションを落とさずに準備できるかが大事」と語り、再開後も好調を持続するべく気持ちを高めていた。

文◎石倉利英 写真◎石倉利英


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