新型コロナウイルスの感染拡大の影響で公式戦が延期されるなか、各クラブはリーグ再開予定の3月18日に向けてトレーニングに励んでいる。浦和レッズは5日、ゲーム形式をメインとしたトレーニングを精力的に行なった。

上写真=紅白戦でボランチに入ったMF武田(写真◎杉園昌之)

過熱するレギュラー争い

 浦和はルヴァンカップ、J1リーグで公式戦2連勝という幸先の良いスタートを切ったが、いま一度足元から見つめ直す作業に力を注いでいる。ビルドアップの質の向上、攻撃のコンビネーションの確認、ユニットの組み合わせのテストなど、3月18日のリーグ再開に向けた準備を進める。

 ケガで出遅れていたメンバーたちも次々とピッチに戻っている。ルヴァンカップとリーグの初戦を欠場した武藤雄樹、長澤和輝、宇賀神友弥、ファブリシオらは紅白戦で存在感を示した。2トップの一角に入った武藤は得意のワンタッチゴールを決め、右サイドハーフでプレーした長澤も得点に絡むプレーを見せた。経験豊富な宇賀神は安定した守備を披露し、左サイドバックの候補として名乗りを上げそうだ。

 そして、いまだ出場機会を得ていないルーキーの武田英寿も懸命にアピールを続けているひとり。3月1日に青森山田高の卒業式に参加し、高校時代の仲間たちと楽しく時間を過ごしたのもつかの間だった。浦和へとんぼ返りすると、さっそくトレーニングに精を出す。この日の紅白戦ではボランチに入り、テンポよくパスを散らして攻撃のリズムを作っていた。それでも、自らの課題を厳しく見つめている。

「得点につながるパスを出せていない」

 練習後、ビデオ通話アプリで報道陣の取材に応じて思いを口にした。全国高校サッカー選手権を沸かせたスターは、中断期間中のトレーニングもプラスにとらえている。

「自分にとっては、アピールできるチャンスです。中断明けからは試合に出られるようにしたい」

 詰襟の学生服からも卒業。気持ちをあらたに浦和でのプロデビューを目指し、技に磨きをかけている。

取材・写真◎杉園昌之


This article is a sponsored article by
''.