2月22日、明治安田生命J1リーグ第1節、川崎フロンターレはホームにサガン鳥栖を迎えて開幕戦に臨んだ。結果は0-0。チャンスがなかったわけではないが、決め切れずにホームで勝ち点1を手にするに留まった。

上写真=L・ダミアン(右)と元川崎Fのエドゥアルドと競り合う(写真◎J.LEAGUE)

■2020年2月22日 明治安田生命J1リーグ第1節
川崎F 0-0 鳥栖

下を向かずに次へ向かう(鬼木監督)

 両チームともにスタートした際の陣形は4-3-3。今季から新たに採用しているフォーメーションだ。そして結果は0-0。互いに何度かチャンスを手にし、ピンチも招いた。その運用に関しては、どちらも、まだまだこれから、という印象だった。

 川崎Fは、先日のルヴァンカップで清水エスパルスに5-1で大勝したが、この日は90分間、沈黙することになった。新たにチャレンジしている攻撃的なスタイルはまだ完成を見ていない。そのことは鬼木達監督も認めている。

「自分たちが勝利という形で結果を残せなかったことは残念に思っています。ただ、選手はスタートから自分たちが今、取り組んでいることを必死に出そうとしてくれていました。課題はフィニッシュのところ、もしくはその一つ前のプレーになってくると思っています。ここで、下を向かずにしっかりと次に向かってやっていきたいと思っています」

 取り組んできたことを出そうとしたが、出せなかった。とりわけ問題だったのが、フィニッシュワークとラストパスの精度。ゲーム終盤には旗手怜央、三笘薫、小林悠、山根視来らが立て続けに好機を迎えたが、相手GKに阻まれたり、枠を外したりと、ついぞネットを揺らすことができなかった。

 後半開始早々の時間帯にも相手を押し込み、VARの末にオフサイドと判定されて取り消されたが、家長昭博→レアンドロ・ダミアンとつないでゴールに迫るなど、好機をつくっていた。それでも、勝ち切れなかった事実は残る。

 先発した長谷川竜也と家長はそれぞれ3トップの左と右を務めた。ただ、幅を取れず、中央で人が重なるシーンが散見した。三笘と旗手に代わって、相手の陣形を広げ、チーム全体にも動きが出てきたが、4-3-3の強みを最大化するには、まだもう少し時間がかかりそうだ。

「途中でボールを握りましたが、相手を動かすためにもっともっと背後に走るだとか、(ボールを)当てて入っていくだとか、そのプレーは減ってしまったと思います。後半盛り返したところなんかはよかったですが。結局は怖がらずに向かっていけるかだと思います。そこは(終盤に)出てきたので、それを今後につなげていければいいなと思います」

 次戦は2月29日、ホームに北海道コンサドーレ札幌を迎える。はたして勝ち点3を手にできるか。新しいスタイルに挑戦中の川崎Fには、進む道の正しさを確認するためにも勝利が必要になる。


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