8月22日に行なわれるインターハイ(全国高校総体)男子の決勝は、米子北高と青森山田高の対戦となった。米子北のMF佐野航大は、かつて全国大会で大敗した相手に、日本一を懸けた舞台で雪辱を果たすべく燃えている。

上写真=初優勝を目指す米子北の佐野。前回の悔しさを晴らすべく決勝に臨む(写真◎石倉利英)

交代出場もチームは大敗

 福井県で開催されているインターハイ男子の決勝は、初優勝を目指す米子北高(鳥取)と、16年ぶり2回目の優勝を目指す青森山田高(青森)の対戦となった。夏の日本一を懸けた一戦は、8月22日10時30分からテクノポート福井総合公園スタジアムで行なわれる。
 
 両者は2020年1月、2大会前の高校選手権2回戦で対戦している。18年度大会で優勝した青森山田にとっては連覇への初戦。36分(40分ハーフ)に当時1年生のMF松木玖生が先制点を決めると、後半には5得点を挙げ、6-0で大勝した。
 
 この試合を「何もできなかった」と振り返るのが、米子北のMF佐野航大だ。松木と同じく当時1年生で、0-2とされた後の47分から交代出場。後半のチーム唯一のシュートを放つなど、何とか劣勢を挽回しようとしたものの、試合終了直前にはエリア内で相手を止められずにファウルでPKを与え、6点目を決められるなど苦い思いが残った。
 
 米子北OBで、現FC町田ゼルビアの兄・海舟と同じく1年時から出場機会を得てきた。アタッカーとしてプレーした時期もあるが、現在はボランチの一角。中盤で献身的に守備をこなしたかと思えば、長い距離を駆け抜けて前線まで飛び出しフィニッシュに絡むなど、攻守両面でチームに欠かせない存在だ。
 
 米子北は12年前の09年インターハイで、当時2年生のDF昌子源(現ガンバ大阪)、FW谷尾昂也(現ガイナーレ鳥取)らを擁し、快進撃で決勝まで勝ち上がったが、前橋育英高(群馬)に敗れて準優勝に終わっている。青森山田は準決勝までの5試合で28得点・2失点と、常に相手を圧倒して勝ち上がってきた難敵だが、佐野は「自分たちの良いところを出して、我慢強くやり続ける。2年前のリベンジをして、米子北の歴史を塗り替えたい」と力強く語り、同校の全国初タイトルへ意気込んでいた。

取材・写真◎石倉利英


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