ガイナーレ鳥取MF金世明(キン・セメイ)が待望のプロデビューを飾った。4月27日に行なわれた天皇杯 JFA 第105回全日本サッカー選手権大会の予選、鳥取県選手権大会の決勝で後半途中から出場。中国出身のルーキーは記念すべき一戦を終えて、より多くの出場機会を得るべく決意を新たにしている。
上写真=プロデビューを飾った金世明。アディショナルタイムを含めて約25分間のプレーで貴重な経験を積んだ(写真◎石倉利英)
■2025年4月27日 第68回鳥取県サッカー選手権大会 兼 天皇杯 JFA 第105回全日本サッカー選手権大会 鳥取県代表決定戦
ガイナーレ鳥取 4-0 Yonago Genki SC
得点:(鳥)藤田一途、東條敦樹、棚田遼、清水祐輔
「スタッフに感謝しています」
待望の瞬間は67分に訪れた。66分に3点目が決まって3-0となった直後、DF東根輝季との交代で出場。ボランチの一角に入り、プロの公式戦で初めてピッチに立った。
3月20日のJリーグYBCルヴァンカップの1stラウンド1回戦・京都サンガF.C.戦で初めて控えメンバーに入ったものの、出場機会は訪れなかった。2回目のメンバー入りで「今日は1分でも出場したいと思っていた」と振り返り、「チャンスを与えてくれたスタッフに感謝しています」と続けた。
MF東條敦輝など周囲の選手からアドバイスを受けつつ、サイドチェンジや縦パスにチャレンジしながらゴール前まで顔を出す場面もあった。得点に絡むことはできなかったものの、「初めてプロの公式戦に出場することができて興奮しています」と笑顔。記念すべき最初の一歩を踏み出して「とてもうれしいです。特別な一日になりました」と喜んだ。
母国の中国から中学生のときに韓国にサッカー留学し、U15天安サッカーセンター、ソウル永登浦高を経て今季、鳥取に加入した18歳。中国で暮らす両親に「電話で報告します」と語るプロデビューを経て、「もっと多くの出場機会を得るために、ハードワークして、日々ベストを尽くし、チームメイトからプロで戦っていくために必要なことを学んでいきたいです」と意気込んでいた。
取材・写真◎石倉利英