AFCチャンピオンズリーグエリート(ACLE)の準々決勝が26日(現地)にサウジアラビアで行われ、横浜F・マリノスが、クリスティアーノ・ロナウド擁するアル・ナスルと対戦。昨季準優勝に終わり、優勝を目指していた横浜FMだったが、1−4で敗れ、敗退が決まった。

上写真=クリスティアーノ・ロナウドの突破を阻止せんとする渡辺皓太(写真◎J.LEAGUE)

ペースをつかめず、前半に3失点

画像: 横浜FMにチャンスがなかったわけではないが、地力の差を見せつけられた(写真◎J.LEAGUE)

横浜FMにチャンスがなかったわけではないが、地力の差を見せつけられた(写真◎J.LEAGUE)

 試合は前半で決まった。いや、決まってしまった。27分、サディオ・マネの左クロスをトーマス・デンがクリアミス。ボールが左ポストに当たって跳ね返ったところをジョン・デュランに押し込まれ、横浜FMはアル・ナスルに先制を許した。

 その4分後(31分)、今度はカウンターを浴びた。ブロゾビッチ、クリスティアーノ・ロナウドと中央で縦パスをつながれると、オタービオにドリブルで運ばれ、最後はマネにシュートを浴びた。GK朴一圭はニア側のコースを消していたが、わずかな隙間を突く鋭い一撃を防ぐことはできなかった。

 38分には連続攻撃でアル・ナスルの破壊力を実感することになった。最終ラインからのフィードを奪われると、スルタン・アルガンナムにドリブルで運ばれ、ゴール正面からマルセロ・ブロゾビッチに左足シュートを打たれた。スライディングした山根陸に当たってコースを変えたボールは朴一圭が素早く反応して弾いたが、こぼれ球をC・ロナウドに押し込まれ、前半のうちに0−3と突き放された。

 後半、反撃に出たい横浜FMだったが、49分に4点目を献上してしまう。敵陣で山根がアリ・アルハッサンにボールを奪われると、C・ロナウド、オタービオ、アルハッサンとつながれ、最後はボックス内からアルハッサンにシュートを打たれた。この場面も朴一圭が鋭い反応で一度は弾いたが、こぼれ球をC・ロナウドに蹴り込まれ、点差を広げられた。

 大差をつけられ、苦しい状況に追い込まれた横浜FMは53分にゴール前で複数本パスを繋いで渡辺皓太がネットを揺らしたが、追撃はこの1発のみ。73分にはカウンターを封じるべく、背後からアイマン・ヤハヤにスライディングした渡辺が2枚目のイエローカードをもらって退場。一人少ない状態になったチームに追いつく術はなく、1−4で試合は決着した。

「不運なところから失点してしまって、こういうトーナメント方式というのは先に失点してしまうと難しくなる。それは重々承知したうえで(試合の)入りから行こうって思っていましたけど、それがなかなかプレスがかからないこともあり、押し込まれる展開になった。そこからミスが続いて、自分たちの失い方の悪さもあって、相手の個の能力はそういうところを見逃してくれなかった。前回大会もそういうところから失点しましたが、教訓になっていなかった。非常に悔しいです」

 前回大会の決勝を経験している右サイドバックの松原健は試合をこう総括した。重要視していた先制点を相手につかまれ、試合のペースを握られたのが痛かった。

 J1で結果を出せず最下位に沈み、この準々決勝直前には監督が交代。横浜FMは難しい状況の中でサウジアラビアに乗り込んだが、昨季、準優勝に終わった悔しさを晴らすことはできず、準々決勝で大会を去ることになった。


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