1月28日、AFCチャンピオンズリーグ2020プレーオフが県立カシマサッカースタジアムで行なわれ、鹿島がオーストラリアのメルボルン・ビクトリーと対戦。本戦出場を懸けた一戦で0-1と敗れ、アジアの舞台から姿を消した。

上写真=左サイドバックで先発フル出場した永戸。積極的に持ち味を見せたが…(写真◎J.LEAGUE)

■2020年1月28日 AFCチャンピオンズリーグ2020プレーオフ(県立カシマサッカースタジアム)
鹿島 0-1 メルボルン・ビクトリー(オーストラリア)
得点者:(メ)アンドリュー・ナバウト

「ちょっと、想像していなかった…」

 深紅のユニフォームに袖を通し、国内最多タイトルホルダーの一員となった。仙台で活躍し、鹿島へと移籍した永戸勝也の望みは、“4冠獲得”に他ならなかった。

「僕自身は4つのタイトルを取りに来た。だから、こうなることはちょっと、想像していなかった…」

 試合後、敗戦のショックを隠せない。一つのタイトル獲得の可能性が潰えただけでなく、自身初挑戦となるはずだったAFCチャンピオンズリーグ(ACL)本戦への出場権を逃したのだから、気持ちを切り替えるのも容易ではないはずだ。

 1月8日に今季の鹿島は始動した。しかしながら始動日には、ザーゴ新監督も、1月1日の天皇杯決勝を戦った昨季の主力メンバーもいなかった。その後、指揮官をはじめ、1月10日からの宮崎キャンプで新外国籍選手のFWエヴェラウドやMFファン・アラーノも合流したが、実戦の場となる対外試合はJFLに所属するテゲバジャーロ宮崎とのトレーニングマッチのみ。その一戦にもFW土居聖真やMF三竿健斗といったチームの軸となる選手は出場しておらず、いわば“ぶっつけ本番”とも呼べる状況でACLプレーオフのメルボルン・ビクトリー戦を迎えていた。

 代表歴を持たない永戸は「初めてのことだったので、右も左も分からない状態」と、アジアの舞台での経験不足を否めない。それでも、「監督には前の3分の1(のエリア)に入ったら、どんどん自由にやれと言われていたから、僕もそこでクロスを上げ切ることや、クロスを(ゴール前の選手に)合わせることを意識していた。(周りの選手と)コミュニケーションも取れていた」と、左サイドで持ち味を示し、チャンスを作りだした。

 結果的に最後まで1点が遠く、新シーズン初の公式戦で苦杯をなめた。

「もう起きてしまったことなので、切り替えて、次はルヴァンカップに臨めればと思います。またACLに必ず戻ってきたい」

 アジアの戦いに再挑戦すべく、永戸は国内大会での躍進を誓った。

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