上写真=鹿島での初ゴールを決めた平戸
写真◎Getty Images

■2019年3月5日 ACL第1節
鹿島 2-1 ジョホール・ダルル・タクジム(マレーシア)
得点者:(鹿)平戸太貴、セルジーニョ (ジ)ジオゴ

 4日前のJ1リーグ・川崎F戦からスタメンを5人代えて臨んだ鹿島は、前半終了間際の43分に平戸太貴のゴールで先制する。後半にもセルジーニョが鮮やかなミドルシュートを決め、リードを2点に広げる。その後、セットプレーからジョホール・ダルル・タクジムのジオゴに1点を返されるも同点ゴールは許さず、試合終了。鹿島がアジア連覇へ向け、グループステージ初戦を白星で飾った。

同期のDF町田も祝福

 試合の均衡を破ったのは、平戸太貴の鹿島での初ゴールだった。43分、平戸が左CKを蹴ると、相手DFにクリアされたボールをすぐさま拾い、右足でカーブをかけてゴール前へ送った。「(味方に)合わせることも意識しつつ、そのままゴールに向かうボールをイメージして蹴った」というボールは誰にも触れることなく、ゴールネットに吸い込まれた。

 3年前、鹿島ユースから共にトップチーム昇格したDF町田浩樹も「鹿島(トップチーム)での初ゴールなので祝福したい」と、同期の得点を喜ぶ。

 平戸はプロ4シーズン目を戦うMF。2017、18年はJ2町田に期限付き移籍し、昨季は「僕の武器」と話す高精度のキックで、リーグ戦8得点17アシストを記録した。今季、再び深紅のユニフォームに袖を通し、この日はAFCチャンピオンズリーグ(ACL)のデビュー戦に臨んだ。「プロ1年目のナビスコカップでちょっとやっただけ」という右サイドバックのポジションでフル出場し、「クロスだったり、パスだったり、自分の色を出そうと考えていた」と、チャンスを作り出した。

 これまではボランチやサイドハーフを主戦場としてきただけに、右サイドバックはまだ不慣れなポジションと言えるだろう。それでも、「与えられたポジションで、しっかり結果を出さなければいけない」と、勝負へのこだわりは強い。

「チームで(常に)スタメンを取ること。それが一番の目標です」

 育成組織からの生え抜きゲームメイカーは、常勝軍団での定位置奪取に燃える。

取材◎小林康幸


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