カタール・ワールドカップで2002年来20年ぶりの優勝を目指すブラジルが大会初戦を戦った。立ち上がりからセルビアの集中した守りに苦しめられたが、多彩な攻めで徐々にペースを握り、リシャルリソンが鮮やかな2得点で快勝。白星スタートを飾った。

上写真=セルビアとの大会初戦で2ゴールを決めたリシャルリソン(写真◎Getty Images)

■2022年11月24日 カタールW杯G組(ルアイル)
ブラジル 2-0 セルビア
得点者:(ブ)リシャルリソン2

多彩な攻めで終わってみれば2-0

 今大会で最も優勝に近いと言われるブラジルの初戦は、大いに苦しむことになった。5-4-1の陣形で粘り強く守るセルビアを攻めあぐねたのだ。かつて東欧のブラジルと呼ばれた旧ユーゴスラビアのエースだったストイコビッチ監督が率いるセルビアは、ブラジルの多彩な攻めをはじき返していった。

 後半に入り、ギアを上げたブラジルだが、セルビア守備陣の集中力は途切れず。アレックス・サンドロのポスト直撃のシュートなど押し気味に試合を進めるブラジルだが、ゴールは遠いままだった。しびれを切らしたサポータから「ブラージル!」コールが沸き起こったが、62分、流れるような攻撃によって叱咤激励のコールが大歓声に変わる。

 ネイマールがドリブルでボールをボックス内に進入し、ヴィニシウスがボールを引き取ってボックス左からシュート。それまでビッグセーブを見せていたセルビアの守護神ミリンコビッチが鋭い反応で弾くが、ボールがこぼれた先にはリシャルリソンが待っていた。丁寧に蹴り込むとブラジルが先制に成功。大歓声の中、ベンチの選手も飛び出してゴールを祝った。その光景はW杯の初戦、優勝候補の重圧を感じさせたが、この一発で堅さが取れたブラジルはここからさらに鮮やかな攻撃を見せ始める。◎分にはおそらく大会のベストゴール候補に挙げられるであろう一発が飛び出した。

 ゴールを背にした状態でヴィニシウスの左からのクロスを左足でトラップすると、リシャルリソンがバイシクル気味に反転しながらシュート。まさにゴラッソと言える一撃で2点目をスコアした。

 試合はそのまま2-0でブラジルが勝利。粘るセルビアの守備を多彩な攻めで粉砕し、2002年以来20年ぶりの優勝へ踏み出した。


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